低迷する中国サッカーの強化を目指し、国家体育総局は北京市、陝西省西安市など6都市を「サッカー発展重点都市」の第2陣に選出した、と国営メディが伝えた。第1陣としては今年1月に上海市、重慶市など9市を指定済み。全体を底上げし、中国の特色あるサッカー発展の道を模索する。

最新のFIFA(国際サッカー連盟)のランキングによると、中国は78位。東アジアでは24位の日本、28位の韓国から大きく引き離されている。W杯(ワールドカップ)出場は2002年の日韓共催大会が最後。その後は予選で敗退し、5大会連続で出場を逃している。

04年にはプロのスーパーリーグが発足。豊富な資金力で海外の有力選手を相次いで獲得したが、国内選手の育成や代表チームの強化には結び付いていないのが現状だ。

Jリーグ初代チェアマン、日本サッカー協会(JFA)会長などを務めた川淵三郎氏は今年7月、国営新華社通信のインタビューで、中国のサッカー選手の給料が日中韓3カ国で最も高いと指摘。「中国代表のレベルが上がらないのは(高い給料という)現状に満足していることが主な原因で、選手たちが世界に出て自分たちより強い相手と競おうというモチベーションを持っていないことが、中国サッカーの進歩と発展を阻害している」との見方を示した。

新華社通信によると、サッカー発展重点都市の第2陣は北京市、吉林省延辺朝鮮族自治州、江蘇省蘇州市、浙江省杭州市、広東省梅州市、陝西省西安市。第1陣は上海市、四川省成都市、湖北省武漢市、広東省深セン市、広東省広州市、吉林省長春市、重慶市、遼寧省大連市、山東省青島市となっている。

全国サッカー発展重点都市の期間は5年で、21〜25年は全国から16〜18の重点都市を選出する計画。第2陣に関する通達で国家体育総局は整った作業体制を構築し、資金や用地といった要素の確保に努め、各建設作業で確実な成果を収めるとともに、参考となる有益な経験を積極的に模索し、モデルとしての役割を果たすよう求めた。

国家体育総局と中国サッカー協会は21年5月、「中国サッカー改革発展全体計画」を策定し、計画の期間中にスポーツ発展計画内のサッカー特別計画を着実に遂行するため、全国サッカー発展重点都市の構築に乗り出した。サッカーの基盤があり、成長条件がそろい、サッカー事業に積極的な都市を選出し、支援と指導を重ねる。中国におけるサッカー改革・発展モデル都市とし、その過程のモデル事例を総括して普及につなげていく方針だ。(編集/日向)