2017年7月25日、韓国・ヘラルド経済は、都心に高齢者がくつろぎ楽しめる通りをつくろうとソウル市が数年にわたり進めてきた取り組みと、期待に反した残念な現状について報じた。

ソウル市は市中心街に「老人特化区域」を造成するとして、2015年3月から2億6000万ウォン(約2600万円)の予算を投じ、鍾路(チョンノ)区のタプコル公園から楽園(ナグォン)商街に至る約100メートル区間の整備を行ってきた。「おばあちゃんの原宿」とも呼ばれる東京・巣鴨を参考に、11カ所の看板を昔風に変え、高齢者に配慮した杖置き場を設置するなどしたという。

こうして昨年11月末に誕生した「楽喜(ラッキ)街」は、確かに以前に比べて活気がみられ出した。水やトイレを提供してくれる「優しい店」11カ所、「全国のど自慢」の司会を務める国民的MCの宋海(ソン・ヘ)氏の絵が描かれた小ステージ「楽喜7舞台」などに高齢者らが集まって来ていた。

しかし現在訪ねてみると、感じられるのはにぎわいではなく「不気味な雰囲気」だという。通りの入り口からたばこの吸い殻や紙コップなどのごみが散らかって悪臭が漂い、先に進んで行くと、塀に沿ってホームレスの生活空間が並ぶ。

鍾路区の関係者によると「清掃は1日1回以上行っているが、実際は『焼け石に水』状態」と話す。近隣住民は「整備を急ぎ過ぎた」と一様に口をそろえ、「これまで地域の慢性的な問題だったホームレスやごみの無断投棄などの解決策を用意すべきだった」と指摘する。

一方、事業主体のソウル市は「まだ初期段階なので定着するまでもう少し待ってほしい」との立場だ。市の関係者は「1億7000万ウォン(約1700万円)規模の住民参加予算事業が施行されれば、街の雰囲気もさらに変わるだろう」と話した。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「韓国の高齢者のレベルを高くみては駄目。よくしてあげるとそれが当たり前だと思ってしまう」「日本のように他人に迷惑を掛けずに利用するべきなのに、韓国はまだそれがなってない」「高齢者だけでなく若者もごみをやたらに捨てる。子どもの時からの人格教育をしっかりしよう」と人々の意識に警鐘を鳴らすコメントが相次いでいる。

また、問題点として「まずはホームレス問題が最優先。その次が意識改革」「ホームレスも公共の秩序を守らない場合は公権力で制止すべき」と解決策を講じるコメントも寄せられ、ソウル市に対し「あれもこれも市長のせい。口では『福祉』、現実は『めちゃくちゃ』」「まずソウルは人口が多過ぎ。もっと国全体で豊かに暮らせるように、地域バランス型の発展が必要だ」と指摘する声も上がった。(翻訳・編集/松村)