2017年7月14日、環球時報は、中国で現在「精子危機」が起きており、新たなビジネスチャンスが生まれているとする、シンガポール紙の報道を伝えた。

シンガポール紙・トゥデイは13日付の記事で「一人っ子政策が撤廃された中国では今、精子の減少や妊娠の高齢化などによって不妊が増えている。このため、中国からオーストラリア、さらには米国の企業までもが続々と子どもを求める中国人に救いの手を差し伸べ、成長が続くこの市場シェアを奪おうとしている」とした。

不妊に悩み、10万人民元(約167万円)の「試験管ベビーコース」を選択した38歳のある中国人男性は「経済状況が良くなり、みんな子どもを欲しいと思うようになった。しかし、われわれのように子どもができず、助けが必要な人も多いのだ」と語る。BIS Researchのデータによれば、昨年中国の試験管ベビー市場規模は6億7000万米ドル(約760億円)で、2022年には15億ドル(約1700億円)にまで急増する見込みとのことだ。

米外交関係評議会のデータでは、中国人男性の精液1ミリリットルあたりの精子量が1970年代の1億個から2012年には2000万個にまで減少したことが明らかになったという。記事は「経済発展に伴うストレス、環境汚染、晩婚などが関係している可能性がある。一方で、中国人の出産願望は強く、それが試験管ベビーなどのニーズを後押ししている。中国国家生育・衛生委員会は、昨年までに国内に451カ所の精子バンクや生殖支援を行う医療機関があるとしているが、これでは13億人を超える人口のニーズを到底カバーできない。国内のさまざまな規制により、国外での不妊治療を検討する人もいる」としている。(翻訳・編集/川尻)