2017年7月17日、中国の骨董品に対する世界的なニーズが高まっていることで、墓の盗掘稼業が再び勢いを増している。環球時報が伝えた。

シンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズは16日の記事で、陝西省の宝陵村で昨年11月、工事中の敷地で見つかった古い墓に侵入した住民3人が、崩れた墓の生き埋めになる事故が発生したことを紹介。そのうえで、中国の骨董に対する世界的なニーズが急速に高まるなかで、農村の墓をあばく住民やプロの盗掘者が続々と出現しているとした。

中国国家文物局によると、昨年に当局が処理した墓の盗掘に関する案件は103件とのことだが、専門家はあくまでも氷山の一角であるとの見方を示している。記事は「中国では墓10基のうち8基は古代や現代に盗掘の被害に遭っている。河南省や陝西省、山西省など、帝王の文化遺産が豊富な地域の被害が特に深刻だ。政府は法整備や監視強化、文化財の提供者への報奨金引き上げなどの措置を取ってきたが、盗掘を根本的に撲滅することはほぼ不可能な状況である」と説明した。

中国のにおける墓の盗掘は紀元前2世紀ごろより行われてきたようだが、改革開放が始まった1980年代以降に急増したという。その背景には、墓を管理する農民が現地を離れたこと、地下鉄や建物、道路の建設が盛んになり、土に眠っていた墓や文化財が再び人の目に触れるようになったこと、中国人の収入増に伴い、骨董品や文化財に対する知識や興味が高まったことがある。

専門家は「中国政府はさらに多くの保護措置を取る必要がある。しかし、問題の最終的な解決は、サプライチェーンの一端を担っているコレクターのニーズ次第でもある」と指摘している。(翻訳・編集/川尻)