台湾では、牛海綿状脳症(BSE)発生の恐れを理由に2003年から禁止されていた日本からの牛肉輸入が9月にも再開される見通しになった。多くのメディアは17日ごろから「和牛」が特別な食材と紹介する記事を発表し始めている。

台湾メディアの風伝媒は18日、見出しに「『和牛旋風』襲来!」などの表現を使った記事を発表した。本文冒頭では「人々はわざわざ遠くにある日本という聖地まで行く必要がなくなる。台湾にいながら骨付きでも骨なしでも、各種の和牛を買うことができる」と、台湾における「和牛信仰」を背景にする書き方をした。

和牛の特長として、「量より質」の考えを徹底していることや、明治時代より品種改良を続けており、各地に特色のある和牛を登場させたこと、各地の業界団体が厳格な登録・管理制度を実施していることなどを論じた。

管理の徹底ぶりについては、人間の指紋に相当する「鼻紋」も記録し、成長記録も厳格に管理していると紹介。「このような素朴な手づくり方式は苦労が伴うが、牛1頭ごとの状況を確実に掌握するために、(各地の団体が)組織的に厳格に実行させている」と紹介した。

台湾国営の中央通訊社も17日から和牛について複数の記事を発表。うち1本では、日本の和牛と日本以外で生産される「WAGYU」は別物であるとした。

記事はまず、品種改良のために家畜の精子は国際的に取引されており、法律上も制限はないと紹介。その結果、日本国外でも「WAGYU」が生産されることになったが、日本では「純血種」だけを「和牛」と呼ぶのに対し、米国では少しでも和牛の血統が入っていれば「WAGYU」と呼び、オーストラリアでは和牛の血統が5割以上なら「WAGYU」としているなどと、その違いを説明した。

記事は専門家の発言として「実際に何種類もの牛肉を食べた人なら、(日本以外のWAGYUと)日本の和牛との味の違いは歴然」と紹介した。

聯合新聞網は18日、和牛の輸入禁止を背景に、台湾では一部業者が日本に行って和牛を買い戻る「密輸入」が発生していたと紹介。日本での仕入れ価格は1キロ当たり3000−4000台湾ドル(約1万1000−1万5000円)で、台湾の飲食店に売り渡される時の価格は1キロ当たり1万台湾ドル(約3万7000円)程度にまで上昇したという。

記事は、密輸された和牛には安全面で懸念もあったと指摘。日本からの和牛の輸入が解禁されることで、飲食業者も高いコストを費やして購入する必要がなくなり、消費者も安心して楽しめるようになると論じた。(翻訳・編集/如月隼人)