2017年7月28日、中国とロシア両国の海軍による合同軍事演習「海上連合2017」が22日から始まっている。演習場所は中国からはるか遠く離れた地球の反対側のバルト海。中国側の司令官は「中国海軍の海外展開は大国の海軍として担うべき義務だ」と演習の意義を強調している。

中国メディアによると、演習に派遣されたのはミサイル駆逐艦「合肥」、ミサイル護衛艦「運城」、総合補給艦「駱馬湖」の3隻。いずれも現役の最新・最高水準の主力艦だ。中国艦隊は6月18日に海南省三亜市の軍港から出航。マラッカ海峡、スエズ運河、ジブラルタル海峡、英国海峡を通過し、インド洋と大西洋を渡り約1万9000キロを30日余りかけて航海してロシア・カリーニングラード州バルチースクの軍港に到着した。

今回の演習の主要任務・訓練は陸上と海上に分れる。陸上訓練は主に救援やダメージコントロールなど基礎訓練で、海上訓練は主に合同対空、海賊対処、乗船検査など。「主に『民用』の方向性を押さえて設けた」としている。

バルト海はロシアと欧州の貿易の重要通路で、北欧や北大西洋へ通じる海域。カリーニングラード州はロシアにとってバルト艦隊の重要基地であるだけでなく、バルト海地域における戦略上の要地でもある。

中国側艦隊指揮官を務める兪満江・南部戦区海軍副司令官は「海軍自身の建設、人員育成、大洋進出の観点から、これはチャレンジであり、平時に必要な訓練でもある」と指摘。中国が提唱する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」などを視野に「経済建設上の必要性およびテロ対策のグローバル化のために、中国海軍の海外展開は必然的すう勢であり、大国として担うべき義務だ」と語った。

中露合同軍事演習「海上連合」は2012年に始まり、今年で6回目。両国の周辺海域で毎年持ち回りで実施している。これまで中国側は三大艦隊である北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊が順次主要兵力を担い、黄海、東シナ海、南シナ海で合同演習を行った。ロシアも海軍の四大艦隊が順次参加。太平洋艦隊と黒海艦隊は日本海や地中海で相次いで合同軍事演習に参加した。中国メディア「バルト海艦隊が中国側艦船とバルト海で演習を行うのは大変自然な流れだ」としている。

「海上連合2017」は第2弾として9月中旬に日本海、オホーツク海海域でも実施される。防衛協力を進める日本や米国に対抗する狙いともみられるが、中国国防部は「第三国を念頭に置いたものではない。一部の国が中国に面した海域でよく実施する島しょ奪還・上陸など進攻的合同軍事演習とは性質が全く異なる」と説明している。(編集/日向)