2017年8月5日、加計学園問題などを抱え、支持率が急降下した安倍晋三首相が政権浮揚を賭けて踏み切った内閣改造。中国メディアは「安倍首相の態度が重要だ。冗談を言えば、脱皮しても中から出てくるのは元のヘビのままだ」と皮肉っぽく論評し、韓国メディアは河野太郎外相に熱い視線を送っている。

中国網は「内閣改造で支持率上昇? カギは安倍氏本人の『態度』」との記事を掲載。中国社会科学院日本研究所の高洪副所長の「安倍政権の問題の氷山の一角をなしているのは頼りないチームメートの問題だ。しかし、水面下の問題、最も根本的な原因は、安倍首相が地域の覇権を求めていることだ。憲法改正を強行し、靖国神社を参拝し、軍拡で中国に対抗し、米国を抱き込み、米日同盟に取り組んでいる。これらの問題は一般人を満足させていない」との見解を紹介した。

さらに記事は「安倍首相が根本的に苦境から脱するためには、誠心誠意で日本国民や国際社会と向き合うことが必要だ」と強調。「国民に誠意を尽くし、外に対しては対抗を試みない。あちこちで事を構えるのではなく、世界と調和的に共存する。内閣改造は大規模だったが、『首相』は安倍氏本人だ。態度も変えず反省もしなければ、閣僚をどれほど交代しても効果はない」としている。

閣僚人事で中国メディアは河野太郎外相に日中関係改善の期待を寄せる一方、小野寺五典防衛相に言及。「小野寺氏の対中姿勢は強硬」などと警戒している。

河野外相に韓国メディアの関心が集中するのは、父親の河野洋平元官房長官の存在。ハンギョレ新聞は太郎氏に触れた記事の中で、洋平氏を「1993年、慰安婦動員過程の強制性と軍の介入を認めた『河野談話』を発表し、安倍政府の歴史修正主義についても批判を加えてきた人物」と高く評価している。

聯合ニュースは太郎氏について「慰安婦問題では積極的に見解を表明していなかったが、首相が太平洋戦争のA級戦犯が合祀(ごうし)された靖国神社を参拝することに否定的な見方を示すなど、自民党内ではハト派とされる。超党派の日韓議員連盟でも活動してきた」などと好意的に報道。「父親からの影響などは今後、両国の慰安婦問題をめぐる議論で肯定的に作用するとの期待はある」と伝えた。

期待先行に、朝鮮日報は日本メディアを引用して河野外相が就任後の記者会見で「日韓慰安婦合意は着実に履行されなければならないと述べた」と指摘。「慰安婦問題で平行線をたどっている韓日関係にとって転機になると期待する向きもあった。しかし、この発言は韓日関係改善への期待に冷や水を浴びせる格好となった」とも報じている。(編集/日向)