2017年8月7日、東京都渋谷区にあるラーメンチェーン店で、在日中国人の客が置き忘れた財布の現金を同店の社員が抜き取るという事件が発生した。

被害者は来日12年の在日中国人で、映像制作に携わる男性。男性は7日午前0時過ぎに同店で食事をしたが、店を出た20分後に財布を忘れたことに気付いた。同店に電話をしたが、「それらしいものはない」との返答だった。その後、直接店を訪れて確認したが、やはり「ない」と告げられた。

しかし、午前2時40分過ぎになり、店から「財布が見つかった」との連絡が入ったため男性は店に急行。店側は「財布は開けていない」と話したが、出張用に用意した16万円がなくなっていた。男性は監視カメラでの確認を求め、その後、店で働いていた正社員の日本人の男性(21)が現金を抜き取ったことを認めた。16万円は被害者男性に返され、同日午後10時過ぎ、被害者の男性と店の担当者及び現金を抜き取った正社員の3人で渋谷警察署を訪れた。正社員の男性は現在、警察の事情聴取を受けているという。

同店の本社の担当者は、社員が現金を抜き取った事実があったことを認めたうえで、「現在、警察が聴取を行っている最中で、結果はまだ分かっていない。結果を受けてから、同社員の処分を決める。被害者の男性とはまだ直接会っていないが、誠心誠意対応する」と説明した。

一方、被害者の中国人男性は、「今回の事件で出張の予定が遅れるなど影響は大きい。だが、日本に対する印象が悪くなることはない。日本も中国も同じで、良い人がいれば悪い人もいる。今回の事件は個別の案件に過ぎない」と語っている。(取材/内山)