2017年8月10日、中国メディアの参考消息網によると、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、中国北部の北京やその周辺の都市では、大気汚染物質として悪名高いPM2.5の濃度レベルが近年の石炭使用量の減少と並行して低下している一方で、別の有害物質が増加し、健康への影響が懸念されていると伝えている。

北京大学の統計科学センターと光華管理学院の研究によると、北京・天津・河北エリアの13都市のオゾンレベルは2013年から16年にかけて13.3%上昇している。

オゾンは光化学スモッグの主要成分であり、大都市圏に住む人々にとって最も有害な大気汚染物質の一つだ。地上レベルのオゾンは、太陽の有害な紫外線から人間を守る大気中の良いオゾンとは対照的に、交通や工業汚染に起因する窒素酸化物や揮発性有機化合物を含む化学反応によって生成される。

少量のオゾンを吸入すると、頭痛や喉の渇き、せきなどが引き起こされる。空気中のオゾン濃度が1立方メートル当り240マイクログラム超えると、ぜんそくや心臓病などの健康問題を悪化させる可能性がある。

研究チームの陳松蹊(チェン・ソンシー)氏は、「PM2.5などの通気性粒子のレベルが低下すると太陽光が強くなり、オゾンの生成が速まる」と指摘する。北京・天津・河北エリアのPM2.5平均水準は、石炭消費の削減により、2013年から16年にかけて27%減少している。

中国政府と世界保健機関(WHO)はオゾンの8時間の平均暴露量を1立方メートル当たり100マイクログラムに制限している。だが中国環境保護部が運営する73の大気モニタリングセンターから収集したデータによると、北京・天津・河北エリアのほとんどの都市で、昨年夏の暴露数がその上限を超えていた。

中国では近年、汚染物質であるPM2.5については広範に議論されているが、オゾン汚染は比較的新しい話題だ。

中国の環境NGO、公衆環境研究センターの馬軍(マー・ジュン)所長は「オゾンは目に見えない汚染物質だ」とし「美しい青空の日こそ、この問題はより深刻になる傾向がある」と述べている。(翻訳・編集/柳川)