2017年12月23日、「中国空軍機は東シナ海などの第1列島線だけでなく、太平洋上の第2列島線も突破可能」と中国メディアが報じた。空中給油技術を発展させて活用し、作戦範囲を大幅に拡大する。記事は「空軍は『攻防兼備』に、大陸から遠洋に移ろうとしている」と誇示している。

第2列島線は日本の伊豆諸島を起点に小笠原諸島、米国領グアム・サイパンからパプアニューギニアに至る東太平洋上のライン。第1列島線は九州をから沖縄、台湾、フィリピンを経てボルネオ島までのラインを指す。中国は従来、第1列島線を海空軍の作戦区域・対米国防圏としてきたが、台湾有事などに備え、米軍の増援を阻止・妨害する海域として第2列島線を最近になって重視。海洋調査を進めるなどしている。

中国網は「北部戦区空軍航空兵某旅団はこのほど、複数の大型機による空中給油訓練を行った。中国空軍の遠洋訓練の常態化に伴い、軍機をさらに遠くに飛ばす空中給油技術が空軍の重要訓練内容になっている」と指摘。軍事専門家が国営中央テレビ(CCTV)のインタビューに応じた際、「空中給油技術は空軍機の遠洋への飛行、第2列島線の通過を支援する。Y20大型輸送機をベースとし給油機を発展させれば、その性能は現役のHY6より飛躍的に向上すると述べた」と伝えた。

さらに「中国空軍のH6K爆撃機などの各種軍機による編隊が今月9日、宮古海峡を通過した。その2日前にはY8警戒機1機、H6爆撃機4機が東シナ海の遠洋で訓練を行った」と説明。「中国空軍は伝統的な意義での国土防空から『攻防兼備』に、大陸から遠洋に移ろうとしている」と強調した上、「わが軍のH6Kは第2列島線を突破できる。中国の現役戦闘機は空中給油後、第2列島線を超え遠洋に向かうことができる」ともしている。

空中給油については「第2列島線の突破のみに限られない。これは中国空軍の遠距離作戦能力を示す重要なシンボルとなる」と解説。「空軍は戦略的な軍種であり、その火力や情報などの作戦要素の投入能力は極めて重要だ。これは軍機の滞空時間と航続距離に要求を突きつける。性能がより優れた新型軍機の改善と開発を続けるほか、より即効性の高い手段は給油機による軍機への空中給油だ。米軍の現役給油機は300〜400機に達し、軍機を世界に到達させる堅固な支援能力を持っている」とも述べている。

米軍事専門紙「ディフェンス・ニュース」はさきごろ、米国防総省関係者の話として「中国軍の爆撃機がグアム攻撃を想定した異例の飛行訓練を行い、ハワイ島近くにも爆撃機を飛ばした」と報道。「緊張が続く太平洋上で軍事活動を活発化させる中国の動きに米国防総省は警戒を強めている」と注意を喚起した。今回の中国網の記事は、これを中国側からも裏付けた形で注目されそうだ。(編集/日向)