韓国の文在寅大統領は10日、就任から丸2年を迎えた。この間、最も積極的に取り組んだのは朝鮮半島の南北融和だ。しかし、2月にハノイで行われた米国と北朝鮮の首脳会談は決裂。韓国・聯合ニュースは「米朝の『仲介役』を自任してきた文大統領も正念場を迎えている」と報じた。

聯合ニュースによると、文大統領の支持率は世論調査会社・リアルメーターが9日に発表した調査結果で前週より1.8ポイント下落の47.3%だった。不支持率は同2.6ポイント上昇の48.6%で、支持と不支持が拮抗(きっこう)した。

就任から2年の時点での支持率は李明博元大統領が44.0%、朴槿恵前大統領が35.3%で、文大統領の支持率は元前大統領を上回る。リアルメーターによると、文大統領の支持率は最高が2017年5月第4週の84.1%、最低が今年2月第3週の44.9%だった。

文大統領の2年間について、聯合ニュースは「政治、経済、社会のあらゆる分野で改革を追求したが、最も積極的に取り組んだのは何といっても朝鮮半島の情勢変化だ」と指摘。「北朝鮮のミサイル発射や核実験で脅威にさらされた朝鮮半島に信頼の礎を一つずつ築き、平和の土台を固めたと評価される。この2年間で望みが薄いと思われていた朝鮮半島の非核化が現実のものになる可能性を示したことは大きな意味がある」と称賛した。

さらに「非核化へのこうした努力は対米関係と相互作用を起こし、米朝が外交関係を樹立して関係正常化へと進む可能性を示した」とも言及。「これを象徴しているのがトランプ米大統領と朝鮮労働党の金正恩委員長の首脳会談だ。冷戦の歴史を考えると米朝首脳が対面することなど想像もできなかっただけに、両首脳が1年に2回も会談したことは大きな出来事と受け止められた」と伝えた。

一方で2回目の米朝首脳会談は物別れに終わり、文大統領は米朝対話の行き詰まりの打開を狙い、金委員長との4回目の首脳会談を打診したが、北朝鮮の反応は冷ややかだ。北朝鮮は実務交渉相手であるポンペオ米国務長官の交代を要求するなど米国への非難を強め、4日と9日には短距離弾道ミサイルと推定される「飛翔体」などを発射し、朝鮮半島の平和は再び岐路に立たされた。

聯合ニュースは「文大統領としては、これまで円滑だった南北、米朝関係の好循環を取り戻すことが急務だ」と強調。「トランプ大統領が昨年、シンガポールでの米朝首脳会談の中止を一時表明した際には金委員長が文大統領に『SOS』を発し、非公開で2回目の南北首脳会談が開かれ、これを機に米朝会談が実現した。こうした経緯から文大統領の仲介役は有効との見方もある」として、なお大統領の役割に望みを託している。(編集/日向)