2020年8月8日、環球時報は英字ウェブメディア「The Diplomat」の記事を引用し、中国の博物館の問題点について分析する記事を掲載した。

記事は、海外旅行へ出かける中国人が多い中で、中国国内旅行をする中国人も以前よりかなり増えていると紹介。18年の中国国内旅行収入は5兆1300億元(約77兆円)に達し、前年比12%増になったという。

こうした勢いに応じる形で、中国では国内の観光業への投資が大幅に増加しており、これには博物館も含むと記事は紹介。「中国では2日間に3カ所のペースで博物館がオープンしており、各地の古い博物館もリニューアルしている」という。ところが、「中国は博物館の国とは見なされていない」と記事は指摘。「中国の博物館の国際的な名声と大規模な投資との間には大きな隔たりがある」としている。

実際のところ、中国は観光の「ハード面」では世界一だと記事は紹介。世界最長の鉄道網や幅広い航空路線、一流の宿泊施設、スマート化した都市、先進的なインフラ、多くの世界遺産を含む豊富な文化資源を有しているが、「ソフト面」では外国人旅行者の期待に応えることができていないと分析した。

記事によると、中国の博物館は文化外交や国際的な名声を高めるために、米国や英国の同業者から展示品を借りているという。ところが、「国が支援し、展示品の質が高く、人的資源が豊富で、博物館の規模や質が高くても、国際的に有名な巡回展では中国の博物館からの出展が少ない」と指摘した。

また、「外国人旅行者が中国の博物館に触れるのが難しいという問題は至るところに存在しており、さまざまな形で表れている」と記事は紹介。例えば、言語の壁や文化的規範に対する認識不足などがあるという。さらに、中国に来る外国人は中国社会が科学技術分野で発展していることの影響という「見えない壁」にもぶつかると指摘。「中国で日常的に使用されている買い物や口コミ、支払い、SNSなどのアプリは、そのほとんどが中国語版しかないため、遠い存在になっている」と分析した。(翻訳・編集/山中)