2020年1月20日、中国紙・環球時報は、膠着(こうちゃく)する朝鮮半島情勢について「韓国がより大きな役割を発揮すべきだ」とする、上海対外経貿大学朝鮮半島研究センター主任のセン徳斌(ジャン・ダービン)氏による評論記事を掲載した。

セン氏は「南北朝鮮関係にとって2019年は惨たんたる1年だった。20年の見通しも暗い」としたうえで、南北関係が膠着状態に陥った理由の一つとして「韓国による対北朝鮮政策に自主性がないこと」を挙げ、「米国は米韓ワーキンググループを作ったうえで北朝鮮政策の意思決定権をほぼ掌握しているほか、連合国軍司令部による南北国境の監視管理が厳しく、韓国は身動きが取れない。このため、北朝鮮は徐々に韓国との付き合いへの興味を失いつつある」と評した。

また、「韓国と北朝鮮は米朝首脳会談の実現などから南北関係よりも米朝関係を優先してきたものの、現在米朝関係は大きく変化して持久戦の様相を呈している」とし、「米朝関係が短期間のうちに好転しないのであれば、韓国はこれまでの判断を守り続ける必要はない」との見方を示した。

その上で、「近ごろ韓国内では緊迫感を意識し始めて、新たな方法で南北関係の新たな突破口を模索すべきだとの声が出始めた」と紹介。「韓国政府も文在寅(ムン・ジェイン)大統領が年頭の所感で南北関係改善への決意を表して以降、『国境協力所』の設置など新たな動きを見せている」とした。

一方で、韓国が提起する協力分野に北朝鮮があまり興味を持っていないこと、選挙や自国の利益を優先する米トランプ政権が韓国の焦りを理解しないであろうこと、米国は韓国を抱き込むために南北関係の不安定を望んでいることから、韓国による南北交流の動きが現実的なものになるかは「観察が必要だ」と伝えている。

セン氏は最後に「韓国が朝鮮半島上で大きな役割を発揮するには、政策の独立性をもっと勝ち取らなければならない。さもなくば、北朝鮮は韓国を対等な対話相手とはみなさないばかりか、愚弄(ぐろう)の対象とし続けるだろう」とした。(翻訳・編集/川尻)