中国新聞社が運営する経済専門メディア・中新経緯は21日、最近「日本のパクリ」騒動で話題になっている中国企業・元気森林について伝えた。

元気森林は2016年の創業からわずか4年で企業の評価額が40億元(約600億円)にまで成長した中国の飲料メーカー。同社は「無糖、無脂肪、ゼロカロリー」をうたったお茶「燃」や、無糖の炭酸飲料「気」などを販売し、中国人の健康志向の高まりを背景に売り上げを伸ばした。

一方で、消費者に日本製品であると誤認させるような商品デザインや広告を用いたマーケティングが「偽日系(偽日本風)」などと呼ばれ問題視されている。例えば、同社が最近、打ち出している新商品「北海道ヨーグルト」。パッケージには「北海牧場」「タンパク」「たくみ」などの日本語が印字されている。
同社の所在地は北京市朝陽区で、ヨーグルトを販売していた「北海牧場(北京)乳品有限公司」は同社が100%出資した子会社だった。中新経緯の記者が「北海牧場」のカスタマーサービスに問い合わせたところ、製品は河北省邯鄲市と江蘇省蘇州市の工場で生産されており、「すべて国内生産」との回答があった。「北海道との関係は?」という問いには「申し訳ありませんが、ご質問は“専門的すぎて”私にはお答えできません」との返答があったという。

記事はまた、元気森林の製品には、中国で一般に使われる「簡体字」ではなく日本語の漢字が使われたり、ひらがな交じりのキャッチコピーが使われていたりすること、製品の販売元の欄には「日本国 株式会社元気森林」と書かれていることに言及。さらに、同社が販売する茶葉のパッケージデザインが日本企業のルピシアの商品に「かなり似ている」と指摘したほか、同社のペットボトル飲料「健美軽茶」についても日本の「爽健美茶」に似ているとしている。

記事によると、中国食品産業アナリストの朱丹蓬(ジュー・ダンポン)氏は、同社の製品の一部が保険食品の基準を満たしていないにもかかわらず効果があるような表示をしていることを挙げ、「消費者をミスリードしている可能性がある」と指摘。「健康意識の高まりとともに人々は産地や成分表示を気にするようになっている。質の悪いものを提供したり、虚偽の宣伝をしたりすれば、こうした外国企業のふりをした企業は消費者から捨てられるだろう」と語った。

北京市の法律事務所の張宇浩(ジャン・ユーハオ)弁護士は、「元気森林の製品パッケージの日本風デザインは、メーカーの消費者に対する宣伝の一種。わが国の広告法では、商品の産地を正しく、はっきりと、明確に表記することと規定されている。もし産地を明確にせず、パッケージに大量の日本語や日本の地名を使用していれば、消費者は正確な情報を得ることができなくなるため、虚偽宣伝の疑いがある」との見解を示した。

また、ポジショニング戦略の専門家で上海九徳定位コンサルタント会社の創始者・徐雄俊(シュー・シオンジュン)氏は、「マーケティングの観点から、パッケージに中国語と日本語が入っているのは問題ない。ただ、使用する割合には注意が必要で、詐欺やミスリードになってはいけない」とし、「日本ブランドは消費者に安全で信用できるという印象を与えるため、多くの中国企業がそれにあやかろうとしている。しかし、十分な品質と整った産業チェーンがなければ淘汰されるだろう」と述べた。(翻訳・編集/北田)