2020年10月22日、韓国・東亜日報は「文在寅(ムン・ジェイン)政権での戦時作戦統制権返還は事実上不可能だ」とし、その理由について報じた。

記事によると、米国は14日(現地時間)に行われた米韓安保協議会議(SCM)で、戦時作戦統制権返還のための完全運用能力(FOC、3段階あるうちの2段階目)の検証が来年にも実施できないとの立場を伝えた。韓国国防部関係者は「2段階検証の来年の実施が可能かどうかについて議論したが意見が合わず、引き続き協議することになった」と話したという。

韓国政府は新型コロナウイルス感染の影響で今年予定されていたFOC検証が中止になったことを受け、来年中にFOCと3段階目の完全任務遂行能力(FMC)まで行う計画を推進していた。

記事は「米韓のSCM共同声明からFOCの詳細内容が省かれたのは、こうした米韓間の意見の相違が反映されたとみられる」とし、「米国は北朝鮮非核化交渉による米韓合同軍事演習の縮小にコロナの影響が重なり、韓国軍の準備態勢が検証のレベルに達していないと判断したようだ」と分析している。

これについて韓国大統領府関係者は「戦時作戦統制権の返還が多少遅くなったとしても、文大統領の任期はまだ十分残っている」とし、その後の協議により2、3段階検証が実施される可能性があることを明らかにした。しかし外交消息筋は「政府内ではすでに『無理して任期内の返還を推進する必要があるのか』と疑問視する声も出ている」とし、「来月の米大統領選で民主党が勝利し政権交代しても、戦時作戦統制権の早期返還に対する米国の否定的な態度は変わらないだろう」と話したという。

これを見た韓国のネットユーザーからは「米国は自分たちの利益だけを考えているから当然。韓国は必ず統制権を持つべきだし、その能力も十分にある」「韓国は世界6位の軍事力を誇っている。つべこべ言わず統制権を渡してほしい」「なぜ米国に決められなければならないのか。韓国が韓国のものを返せと言っているのに」など不満げな声が上がっている。

一方で「親北の文政権での返還は絶対に駄目。北朝鮮に国を捧げてしまうかも」「今の韓国に統制権を任せるわけにはいかないよね」「韓国国民が北朝鮮に射殺されても何を言えないのに、統制権を持ってどうするつもり?」など安堵する様子の声も数多く見られた。(翻訳・編集/堂本)