2021年4月15日、韓国メディア・MoneySは、「日本はなぜ『外国製家電の墓』になったのか」と題した記事を掲載した。
記事は日本の業界分析サイト「業界動向サーチ」が提供するデータを紹介。それによると、2019〜2020年における日本の家電業界の国内市場規模は46兆2000億円で、ソニー(17.9%)やパナソニック(16.2%)、三菱(9.6%)、キヤノン(7.8%)などの日本企業が売り上げの多くを占めた。その他トップ10に名を連ねる東芝(7.3%)やシャープ(4.9%)も、それぞれ2016年に中国と台湾の企業に買収されたため事実上は中国系企業だが、日本で創業しているだけに国内ブランドとしてのイメージが強い。
このような状況の中、完全な外国企業が日本の家電市場で生き残るのは容易でないという。現在世界のテレビと冷蔵庫市場でシェア率1位を占める韓国のサムスン電子も、日本では売り上げを伸ばせず2007年に事業を撤退した。唯一韓国のLG電子のみが、日本の有機ELテレビ市場において10%前後のシェア率を確保している状態という。
記事はその理由について、「日本特有の保守的・閉鎖的な文化のため」と分析。日本は1億3000万人という人口を基盤に、独自の標準に合わせた製品作りに注力する傾向があるとしている。
韓日経済協会が過去に発行した報告書でも、「(日本企業は)世界で最も目の高い消費者がいる国内市場で競争力を高めれば世界でも通じると信じている。その結果、国内市場では絶対的な競争力を有するが、世界市場ではシェアを確保できていない分野が多い」との指摘がされているという。
また記事は、日本独自の電圧と周波数のシステムも国内家電市場のガラパゴス化を進ませる要因と分析。韓国は世界標準に合わせて220ボルトの電圧と60ヘルツの周波数を採用しているが、日本の電圧は100ボルトであり、周波数も東日本(50ヘルツ)と西日本(60ヘルツ)で異なる。そのため「海外メーカーの立場からすれば、国内メーカーへの信頼度が高い日本において、あえて独自の電力系統に合わせた製品を生産・販売するよりは、売り上げの見込める米国・欧州・新興国などに注力するのが効率的」と説明している。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「サムスンのスマートフォンも、現代自動車や起亜の車も全く売れずに撤退したのに、それでも韓国では日本製品を買い集める人が多いというのが悲しい」「韓国を見下しているから、韓国製品を使うと負けた気がしてプライドが許さないのでは?」「30年前までは日本の家電製品が好まれていたけど、今はまったくいいと思わない」「需要依存度が高いのはむしろ問題だ。そのせいで輸出が減れば国内での価格が高くなる」など、不満や反発の声が多く寄せられている。
一方で「何を言っているんだ。日本の家電売り場に行けば、サムスンやLGのテレビは高級品として売られているぞ」「今の日本製品は50〜60ヘルツを共用できるものが多く、米国も100ボルトを採用しているから特に輸出に不便はないはず。記者は何も知らないな」など、記事の内容に反論するコメントも見られた。(翻訳・編集/丸山)