上海モーターショー2021では19、20日の両日、自動車メーカーと出展企業による計138回のプレスカンファレンスが行われた。今回のショーの二つの大きなトレンドは、電気自動車(EV)と中国の新勢力メーカーだ。
中国自動車工業協会(CAAM)によると、2020年の中国の新エネルギー車の販売台数は前年比10.9%増の136万7000台。中国は新エネルギー車の世界最大の消費者市場となるとともに、多くの自動車ブランドが出現している。
小鵬(Xpeng)、理想汽車(Li Auto)、蔚来(NIO)、零跑(Leapmotor)などすでに馴染みの新勢力に加えて、領克(Lynk&Co)、智己(Zhiji)、嵐図(VOYAH)、欧拉(ORA)、R汽車なども登場。価格帯は20万元(約330万円)以下が主流で、モデル名やエクステリアデザインも美しく目を引く。
最大の注目は、通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の「Inside」戦略だ。EVメーカー北京新能源汽車傘下のハイエンドブランドARCFOX(極狐)は、ファーウェイのHarmonyOS(鴻蒙OS)を初めて搭載した量産車「αS」ファーウェイHIバージョンを発表した。スマートフォンとスマートコックピット間の関連操作を実現。車側とクラウド側の両方で音声認識を提供し、ネットに未接続の状態でも車側の音声認識によって車両を制御できる。10分間の充電で航続197キロが可能で、15分間で50%まで充電。伝送効率が92%のワイヤレス充電もサポートする。
ファーウェイ初となる自動車の登場は、国内市場および伝統的な大手自動車メーカーにとっては「カンフル剤」となるが、新勢力メーカーにとって圧力は小さくない。(編集/柳川)
●呂厳(リュー・イエン)
4人家族の長男として文化大革命終了直前の中国江蘇省に生まれる。大学卒業まで日本と全く縁のない生活を過ごす。23歳の時に急な事情で来日し、日本の大学院を出たあと、そのまま日本企業に就職。メインはコンサルティング業だが、さまざまな業者の中国事業展開のコーディネートも行っている。