2021年6月7日、観察者網に「日本のお金で日本を旅した人がネット上で攻撃されていることについて、どう考えるか」とする、胡錫進(フー・シージン)環球時報編集長による文章が掲載された。以下はその概要。

日本の外務省傘下の国際交流基金が実施している、中国の世論で活躍する人物を日本に呼んで交流してもらい、帰国後に日本を満足させるような文章を書いてもらうという事業について、中国のネット上で「日本政府がお金を出して中国の知識人を買収している」との批判が出ている。

まず言っておきたいのは、ある国が他国の人物を自国での旅行、学習に招待するというのは国際交流における一般的な方法であり、中国人が西側諸国の出資する交流活動に参加したからといって非難したり、イデオロギー的なレッテルを張ったりしてはならないということだ。

今回ネットユーザーたちが怒りを感じているのは、これまでに日本から招聘(しょうへい)された一部の人物が訪日前と訪日後に発表した創作物について、日本側の事業の狙いにあまりにも合致しすぎている点なのだろう。

客観的に言えば、国際交流プロジェクトは外国人に自国への理解を深めてもらい、彼らに情報発信してもらうことで自国の利益とすることが狙いである。招聘を受ける中国人は、相手国から提供される大量の情報を冷静に取り扱い、情報交流を促す一方で中国や中国人民の利益から逸脱しないようにする。これが最も大切なことだ。

中国と西側との間でイデオロギー的な対立が深まる中で、両者の交流は急速に減少しており、西側諸国からも本国の機関や人物が中国政府の支援や招聘を受けることに反対する声が出ている。現在の世界情勢において、国際交流はさまざまな複雑性を飛び越え、交流を前向きに拡大する手段を模索しなければならない。

中国ではここ数年、無数の人が西側諸国を旅行し、留学しているが、これらで得た見識が持つ作用は、現地に行って「西側の影響を受けた」ことよりも明らかに大きい。愛国という点から一部の人が疑念を抱かれる件については、彼ら自身が個人として自らの行動を省みるべきであって、決して国として対外開放の扉を閉ざすべきではないのである。(翻訳・編集/川尻)