2021年9月8日、台湾・聯合新聞網は、中国本土でも活動している台湾のタレント張鈞甯(チャン・チュンニン)がかつて卒業論文で台湾を「わが国」と記述したことを巡る騒動で、台湾の蔡英文(ツァイ・インウエン)総統がコメントを出したと報じた。

記事は、中国本土で芸能界の「大粛清」が繰り広げられる中、張がかつて執筆した修士論文のタイトルに「わが国」という表現が含まれていたことが中国本土のネットユーザーによって発見され、「台湾独立主義者だ」との批判が噴出し、張の事務所が「自分が中国人だというアイデンティティーを持ち続けている」と釈明するに至ったと紹介した。

そして、この件について蔡総統が8日にフェイスブック上で「何年も前に『わが国』と記述したことで、向こう側(中国本土)の言論審査に遭い、働く権利まで封殺された。こういう動きは台湾人には不可解である上、容認できるものではない。台湾は民主、自由の社会であり、どんな政党を支持するか、どこでキャリアを積むかは、すべて人民に選択の自由がある。そしてその選択は尊重されなければならない」とコメント、言論の自由を封殺するような行為は個人の権利に対する侵害であるのみならず、中台間の価値観の違いを浮き彫りにさせるものであるとともに、中台間の交流にとって何らポジティブな意味を持たないと論じたことを伝えている。

一方、観察者網の9日付報道によれば、中国本土の国務院台湾弁公室の朱鳳蓮(ジュー・フォンリエン)報道官が9日の記者会見で蔡総統のコメントについて「民進党当局の言論は意図的な中傷であり、論点をすり替えている」と逆批判し、台湾側が中台間の交流ムードを壊し、対立の空気をあおり立てているとの見解を示した。(翻訳・編集/川尻)