2021年9月13日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、ベトナムとの関係をめぐり日本、中国、米国が争いを繰り広げていることを報じた。

記事は、米ハリス副大統領が8月末にベトナムを訪問したのに続き、中国の王毅(ワン・イー)外相、日本の岸信夫防衛相が先週ベトナムを訪れたと紹介。中国はベトナムと隣国同士である一方で南シナ海の領有権をめぐり対立し、米国はインド太平洋地域の枠組みにおいてベトナムが不可欠であり、日本は東シナ海、南シナ海の問題、そして米国との同盟といった要素からベトナムとの関係を重要視していると伝えた。

その上で、中国はベトナムと非常に密接な関係を構築したいものの、南シナ海の領有権で妥協することは困難であると指摘。そこで、王外相はベトナムに対し、南シナ海問題について「共同で外部勢力による挑発、干渉を排除」したうえで、「域内」にあるベトナムと一対一で交渉を行う姿勢を示したと紹介している。

そして、中国側の提言に対するベトナム側の反応について、ハノイ国家大学ハノイ人文社会科学大学のファム・クアン・ミン元学長が「ベトナムは中国に対し冷静かつ実務的な態度を取り続けるだろう。米国、中国との関係をそれぞれ強化しつつ、他のパートナーやアセアンとの協力により、自国の主権維持を図ることになる」と分析したことを伝えた。

また、王外相がベトナムの共産党総書記や外相と会談を行った11日、岸防衛相がベトナムのファン・バン・ザン国防相と会談し、防衛装備品・技術移転協定の締結に立ち会ったと紹介。そして12日には「日本にとってベトナムは運命共同体の重要な国の一つである」と語るとともに、中国の名指しを避けた上で「われわれは航海、航空の自由に対する不当な侵害を断固として許さない。いかなる武力による一方的な現状変更の試みに強く反対する」と発言したとしている。

記事は「日米がやって来て、ベトナムは歓迎を示した。中国に対しては、南シナ海の問題に触れなければ歓迎の姿勢を示している。ベトナムのインド太平洋地域における位置付けが、ますます重要になっている」と評した。(翻訳・編集/川尻)