防衛省は2022年度予算の概算要求で5兆4797億円を計上した。21年度当初予算比で2.6%増となる。これについて中国網は「日本国内で基準とされているGDP(国内総生産)の1%という上限を上回る可能性が高くなっている」と指摘。「危険な傾向を露呈」と非難した。

今回の概算要求は前年度の5兆4898億円に次ぐ過去2番目の規模だが、金額が確定していない「事項要求」が多い。内閣府が7月に発表した22年度の名目GDP見通しに基づくと、要求額は0.97%増と1%に迫る。年末に迎える予算編成の段階ではさらに膨らみ、政府の目安1%に達する可能性もある。

日本の防衛費をめぐり中国網は「日本の漸次的な軍備拡張には政治大国になり、『軍隊』を保有する普通の国になるという裏の動機があり、同時に米国の戦略にも合わせようとしている」と言及。「今年4月の日米首脳会談後に発表された共同声明には、日本の防衛能力の強化に関する内容が盛り込まれた。22年度にはF-35戦闘機を12機調達する。奄美大島と宮古島に配備済みの対艦ミサイルの改造が含まれ、射程距離を200キロから1000キロに拡大する。その射程距離は領海のはるか遠くにあり、専守防衛の範囲を突破している」と続けた。

さらに「空母を持たないが、これは日本に帝国海軍の実力を取り戻す『志』がないわけではない」と説明。「実際には日本は早くも00年に空母建造に着手していた。空母が攻撃的な兵器であることから、日本はヘリコプターの離着艦が可能な艦艇という名義で改修を行った。大型水上艦『いずも』の設計は当初から空母基準で行われた。現在も事実上、名実相伴う小型空母になっている。日本は来年さらに大型水上艦『かが』の改修を検討している」などと紹介した。

記事は「日本の軍事費の対GDP比は1%前後で、米国の3.7%、インドの2.9%、中国の1.7%を下回る」としながらも、「世界の軍事強国ランキングにおいては、毎年500億ドル(約5兆5000億円)弱の軍事費を持つ日本は米国、中国、インド、ロシア、サウジアラビア、英国、フランス、ドイツに続く9位で、名実相伴う軍事強国だ」と強調した。

最後に中国網は「自国の専守防衛を突破する口実をつくるため、日本は何はばかることなく、いわゆる『中国の脅威』を長々と喧伝(けんでん)している。日本側は釣魚島(沖縄県・尖閣諸島)問題を喧伝し、台湾海峡の危機に介入し、南シナ海の係争に手を出し、(日米豪印の)『クアッド』を構築している」と批判。「軍備再編により軍事大国化のペースを上げ、いわゆる『積極的な平和主義』により憲法の平和主義を形骸化している。中国の発展をけん制する急先鋒になり、地域情勢のトラブルメーカーを積極的に演じ、再び世界の平和の破壊者になっている」と語気を強めた。(編集/日向)