韓国政府による朝鮮戦争の終戦宣言の推進に日本が反対しているという説が浮上し、その真偽に関心が集まっている。11月5日、韓国・ニュース1が報じた。

記事によると、朝日新聞の牧野愛博記者は4日、自由アジア放送(RFA)のインタビューで、「日本政府は(米韓が)終戦宣言の内容を検討すること自体を拒否し、10月にワシントンで開かれた日米韓高官会議でも反対の立を繰り返し表明したと聞いた」と発言したという。

しかし、韓国外交部の崔泳杉(チェ・ヨンサム)報道官は同日の定例会見で、「日韓両国は、最近行われた日韓および日米韓の北朝鮮核問題首席代表協議などを含むさまざまな場において、朝鮮半島情勢の安定的管理と平和プロセスの早期再稼働のための協力案などについて継続的に話し合っている」とのみ語り、「牧野記者の発言に対し肯定も否定もしなかった」という。

記事は「実際のところ、1953年に締結された停戦協定の当事者は北朝鮮と中国、駐韓国連軍司令部であるため、日本政府は何の関係もない」と指摘。ただし、「米国のバイデン政権が北朝鮮問題について日米韓の協力を主張した場合、米国は日本の声を無視できないだろう」とし、「2018年6月にシンガポールで開かれた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記と米国のトランプ元大統領の首脳会談においても、共同声明に終戦宣言に関する内容が含まれなかったのは安倍晋三元首相の意向が反映されたと言われている」と報じている。

韓国と北朝鮮は当時、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金総書記が発表した「4・27板門店宣言」の中で、18年内に終戦宣言を出すことに合意していたが、同年9月にも河野太郎元外相が「終戦宣言は時期尚早」と語っていたとのこと。

韓国の専門家は、「日本が終戦宣言に対して否定的なのは、北朝鮮の非核化意思に対する不信が強く、駐韓米軍及び(日本に7つの後方基地を置く)国連軍の駐留に支障を来す可能性があると考えているため」と分析しているという。慶南大学極東問題研究所のチョ・ジング教授は、「終戦宣言後に平和協定が迫り、国連軍や在韓米軍の体制が変化した場合、日本は自国も当事者になり得るとみている」とし、「日米同盟の観点からも、米中間の覇権争いや台湾問題などに対応する際に(終戦宣言は)実益がないと判断している可能性がある」と語っている。

韓国のネットユーザーからは、「日本は内政干渉しないでほしい」「当事者でもない国が口を出す資格はない」「日本が韓国の平和を願ったことなどないよ」「南北関係を利用して利益を得ようとするなんて、隣国ではなく敵」など、日本に対する批判の声が多く寄せられている。

そのほか、「少なくとも韓国のためには終戦宣言が必要。でも武器を売りたい他国は反対するだろうね」「もし南北が終戦すれば、北の安い労働力を使って輸出を伸ばす韓国に日本は経済的に負けるし、中国は北に眠る膨大な地下資源を安く手に入れられなくなる。米国は韓国に武器を売れなくなるし、日米中どの国も反対するのは当然」「北朝鮮が核を捨てていない状態で、米国が終戦に協力してくれるとは思えない」などの慎重な意見も見られた。(翻訳・編集/丸山)