軽空母導入事業など韓国軍の大型兵器導入事業予算が国会の審査過程で大幅に削減された。軽空母について軍関係者は「次期政権にボールを渡した格好」と説明したが、海軍はコンピューターグラフィックス(CG )で作成した軽空母戦闘の映像を初めて公開。導入を引き続きアピールした。

軽空母は1990年代から韓国海軍の念願だった。探知装置と防御武装などを備え、さまざまな航空機の搭載と運用を行い、制海権確保や上陸作戦などを担う。建造費は約2兆300億ウォン(約2000億円)で、年間の運用費用は1000億ウォンと推定される。搭載する戦闘機はステルス型のF35Bが有力だ

海軍は今年4月の軽空母事業の説明会で、軽空母に原子力推進エンジンではなく、従来型の推進システムを採用する予定だと表明。国内外の軍需企業からも熱い視線が注がれており、韓国造船大手の現代重工業は英国、大宇造船海洋はイタリアを参考にしたモデルをそれぞれ提案していた。

中央日報によると、国会の国防委員会予算審査小委員会は16日、来年度国防予算審査結果を提出し、軽空母基本設計予算を72億ウォンから5億ウォンに大きく減らした。軍関係者によると、この程度の予算では基本設計着手は不可能。昨年も防衛事業庁は今年度予算案に軽空母基本設計着手金名目で101億ウォンを計上したが、討論会などの開催に向けた予算1億ウォンだけ残し、全額削減した。

軽空母は文在寅政権が重点的に推進した兵器導入事業。それでもこの日の国防委全体会議では野党議員だけでなく与党議員も軽空母予算削減に同意した。野党「国民の力」のシン・ウォンシク議員は「(軽空母は)まだ必要性の有無に対する共感が形成されていない」と指摘。与党「共に民主党」のソル・フン議員は「海軍の基本立場は尊重すべきだが、急いでよいことではない。計画が徹底的に準備され、国会がこの程度ならできると言うまで理解させる水準にならなくてはならない」と話した。

一方、海軍がこのほど公開したCG画像は、軽空母を中心に編成された空母戦闘団が登場する。軽空母出港から垂直離着陸型戦闘機の出撃、戦闘機の浸透と標的攻撃など、戦闘全般を短編映画のように描いた。

CGでは空母が出港すると作戦区域の水中で隠密に活動していた潜水艦が姿を現す。空中ではP8ポセイドン海上哨戒機とE737ピースアイ空中早期警報統制機が周辺の脅威を確認しながら情報を共有。緊張感が高まる中で空母から出撃した戦闘機は敵のレーダー探知を避けながら隠密に浸透した後に標的を破壊する。中央日報は「海軍はCGを契機に軽空母事業を本格推進したい計画」と報じた。(編集/日向)