台湾の複合企業、遠東集団(ファーイースタン・グループ)が、中国の上海市や江蘇省など5省・市の法執行機関から業務上の違法行為を理由に罰金や追徴課税などの処分を受けた問題で、中国共産党系の環球時報は23日、「台湾では中国の行動が『台湾独立』の資金源を震え上がらせているとの憶測が飛び交っている」と報じた。

記事によると、中国国営新華社通信は22日付で、上海市、江蘇省、江西省、湖北省、四川省の5省・市の法執行機関が、法執行・検査を行い、遠東集団が出資している化学繊維・紡織やセメントなどの企業で、環境保護や土地利用、従業員の職業健康、安全生産・消防、税務、製品の品質などをめぐり法律や規則・規定に反する行為があったとして、法律や規則・規定に照らして罰金や追徴課税、企業用地没収などの処分を下し、遠東集団も法律や規則・規定に反する行為があったことを認めたと報じた。

台湾政治大・東亜研究所の王信賢(ワン・シンシエン)所長は22日、中国国営新華社通信による名指しの報道および5省・市による共同検査という「格(の高さ)」から判断すると、遠東集団に対する重罰は間違いなく政治的要因であり、中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室(国台弁)が「頑迷な台湾独立分子」を処罰すると表明したことと関係があるとの見方を示した。

遠東集団は、台湾で政治献金の「大口」とも称され、2020年の立法委員選挙では国民党やそれに近い政党の「青陣営」と民進党やそれに近い政党の「緑陣営」の候補者47人に計5800万台湾ドル(約2億4000万円)を投じている。民進党の蘇貞昌(スー・ジェンチャン)行政院長が2018年に新北市長選に出馬した際には、遠東集団の徐旭東(シュー・シュードン)董事長傘下の企業が「資金源」の一つとなった。

国台弁の朱鳳蓮(ジュウ・フォンリエン)報道官は22日、「頑迷な台湾独立分子」の言行は悪質で、両岸関係を破壊し、台湾海峡の平和と安定に危害を加え、両岸同胞の共通利益と中華民族の根本的利益を損なうものだとし、「頑迷な台湾独立分子」および関連企業や資金源を法律に照らして処罰しなければならないと述べた。(翻訳・編集/柳川)