安倍晋三元首相が1日、「台湾有事は日本有事」と述べたことについて、中国メディアがさっそく反発する記事を掲載した。

安倍氏は同日に開かれた台湾シンクタンク「国策研究院文教基金会」が主催するフォーラムで、オンライン形式で講演し、「台湾有事は日本有事、すなわち日米同盟の有事でもある」と発言。「この認識を習近平(シー・ジンピン)国家主席は断じて見誤るべきではない」と述べ、台湾への圧力を強める中国を強くけん制した。

また、「中国の軍事費はこの30年間に42倍に増え、日本の4倍である」と言及。中国が経済と共に軍事費を増やしていくことが予想されていることを背景に、「今後30年は世界にとって最も重要で、危機に満ちた時代になる」との見方を示した。

これに対し、中国メディアの環球網は「狂言」や「暴言」といった表現で安倍氏を非難。“台湾のネットユーザーのもの”として、「なぜ首相在任中にそれを言わなかったのか」「日本は軍国主義の復活、第2次世界大戦で他国を侵略し、反省することもなく、中国本土の台頭を理由に軍備を拡張している。日本だけが他国を侵略したのに、恥も知らずに他国が侵略すると言っている」「蔡英文(ツァイ・インウェン)は日本の後ろ盾を得て、必ずや金もうけに走り、台湾人を殺すに違いない」といったコメントを紹介している。

環球網記事はまた、「安倍氏は岸田文雄首相が当選した直後、側近の高市早苗氏や、逆生田光一氏らを自民党干部や内閣官房長官などの要職に起用しようとしたが、岸田首相から締め出された。日本のメディアでは岸田首相をけん制するために安倍氏が台湾カードを使い、台湾訪問を計画しているとも報じられており、安倍氏の今回の講演も党内政治闘争の一環と見られる」とも伝えている。(翻訳・編集/北田)