フランスの国際放送メディア・RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)中国語版は25日、「ウクライナ戦争は『一帯一路』にどんな影響があるか」と題するインタビュー記事を掲載した。

記事は、ロシアのウクライナ侵攻について、「ウクライナに取り返しのつかない甚大な人的、物質的な損失をもたらし、世界の地政学的構造とその方向を深刻に変えてしまっただけでなく、ロシアの盟友である中国にも重大な付帯的影響をもたらした」と指摘。「それは中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が提唱した『新シルクロード(一帯一路)』、特にカザフスタン、ロシア、ベラルーシを経由して中国と欧州を結ぶ鉄道貨物路線を破壊したことだ」とし、フランス国際関係研究所(IFRI)アジア研究主任のフランソワーズ・ニコラ(Françoise Nicolas)氏へのインタビュー内容を掲載した。

ニコラ氏は、「この中国と欧州を結ぶ鉄道は運行開始以来、大きな成功を収めた」とし、「これを通じて欧州と中国との繋がりはより緊密になった。この繋がりは一方的なものではない。基本的には中国から欧州への輸出を可能にするものだが、同時に欧州から中国への輸出もますます増えている。そのため、(この路線は)中国にとってだけではなく欧州にとっても重要なものである」と指摘した。

ウクライナ戦争によって「一帯一路」が受けた影響について、同氏はまずウクライナ通過ルートに言及し、「主要なルートではないものの、渋滞緩和やロシアやカザフスタンの北への縦断ルート、ロシア、ベラルーシのルート(の負担)を軽くするため、ますます使用されるようになっていた。現在は戦争によりこのルートは完全に封鎖されている」と説明した。

またもう一つの影響として、「EUのロシアに対する制裁のため、多くの通信会社がロシアとベラルーシを経由する輸送から撤退することに決めたこと」を挙げ、「一部の通信会社は引き続き運営しているがそのレベルは明らかに低い。現在欧州のすべての通信会社はロシアを通じた輸送を完全に停止した。一方では制裁を恐れており、制裁を受けなかったとしても、ロシアに混乱が生じる可能性やロシアが明らかに自分たちの利益に完全に反する措置を取るかもしれないことを心配しているのだ」と分析した。

さらに、RFIの「中国はロシアのウクライナへの侵略を非難することを拒否した。これは中国の評判、特に欧州の『一帯一路』の評判に疑問を生じさせるのでは?」との投げかけに対してニコラ氏は同意を示し、「ウクライナ戦争は中国のイメージに大きな影響を与えるだろう。紛争中の立場が依然として極めてあいまいで、特に実際はロシアに対する非公式な支持が存在しているからだ」と指摘した。そして、「一帯一路」に関して「そのインフラだけでなく政治的影響力について言えば、この分野で今後中国がさらなるトラブルに見舞われる可能性があり、一部の人にとってはその魅力が失われてしまってのではないかと心配している」と述べた。(翻訳・編集/刀禰)