2022年5月17日、韓国・KBSによると、韓国の市民団体が「大統領執務室が移転したソウル・竜山(ヨンサン)という地名は日帝強占期(日本植民地時代)に歪曲(わいきょく)されたものであり、日帝の残滓(ざんし)だ」と主張した。

11の市民団体からなる「竜山屯芝山(トゥンジサン)回復市民連帯」は16日に会見を開き、「現在、国防部と米軍基地がある地域を『竜山』と呼ぶようになったのは、日露戦争に勝った日帝がこの一帯を強制収容し、駐屯軍司令部を設置したためだ」と主張した。元々この地には「屯芝山」という山があり、地名は「屯芝ミ」だった(『ミ』は山、塚などと同じ意味を持つ固有語)とし、誤った地名を正すべきだと訴えているという。

記事は「本来の地名が『屯芝ミ』であることは、古地図や文献などでも確認でき、米ミルウォーキー公共図書館が所蔵する地図『京兆五部図』がその代表だ」とし、「この地図を見ると、現在の『竜山』である国防部と米軍基地のある南山(ナムサン)の麓に『屯芝ミ』の文字がある。竜山という地域は、こことは離れた別の場所に存在する」と説明している。

また「日帝は1906年、この地域に軍事基地を設置した。同年に制作された『韓国竜山軍用収容地明細図』を見ると、日帝が収容したこの地域に『竜山』という地名が表記されている。08年に日本人が制作した他の地図でも、『屯芝ミ』や『屯芝山』ではなく『竜山』と表記されており、10年の国権侵奪以降からは、『屯芝ミ』という地名が公式文書から消えている」としている。専門家は「日帝が地名を歪曲したものが、14年の行政区域改編により、公式名称化した」と説明しているという。

地名が「竜山」とされた理由については関連文献などが見つかっておらず、専門家は「竜山という地名の象徴性や意味から、このように変えたのでは」と話しているという。

日本による支配からの解放後、一帯には米軍が駐留し、「屯芝山」という固有の地名は回復されないまま現在に至るという。連帯は「竜山と屯芝山の本当の名前と場所を取り戻すことを、これ以上先延ばしにしてはならない」と訴えている。ただ、ただちに地名を変更することは困難だと理解を示しており、まずは大統領執務室の名称に「竜山」を用いないようにすることを求めているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「いいと思う。地名を変えるべきだ」とのコメントも一部見られたが、「竜山のままでいい」との声が殺到している。

「竜山という地名が不愉快なら、今までどうして黙ってたの?」「あきれた。韓国の国旗や国歌も日帝残滓だと主張してた人がいるが、今度は竜山が日帝残滓だと?」「事実がそうであっても、長く使われている名称をあえて変える必要はない。『昔はそういう名前だったんだな』でいいじゃないか」「時代の流れと共に名称や用語は変わっていくものだ。定着している名称を変えるには社会的コストを考慮する必要がある。残念だけど、日帝時代も韓国の歴史の一部分じゃないか。全てを消してしまうより、本来はこういう名称だったんだよと伝える程度にするのがいいよ」「参加してる団体の名称も、『市民』「連帯』『連合』『文化』『環境』『運動』『社会』など、日本から来た単語だらけ。そこを変えてから主張しなさい」「『KBS』もハングルの名称に変えたらどう?」「鎮海(チネ)の桜の木も全部伐採したらどう?。反日も大概にしよう」などの内容となっている。(翻訳・編集/麻江)