台湾の国際免許証の表紙に「TAIWAN」のローマ字表記が追加される。中国本土と混同されるのを避けるための措置で、7月1日から実施される見通し。台湾では旅券の表紙の「TAIWAN」の文字を拡大するなど「脱中国」の動きが加速している。

台湾・中央通信社によると、国際免許証の表記追加は5月31日、運転免許関連業務を行う交通部(交通省)公路総局が明らかにした。

現行の免許証には「中華民国」や「REPUBLIC OF CHINA」という表記が使われている。だが、一部の利用者から外国人に中国と間違えられたとして、台湾の表記追加を求める声が寄せられていた。同部の担当者はこの日の記者会見で、「TAIWAN」の表記以外に変更された箇所はないと説明した。

同局によると、台湾の国際運転免許証は米国48州、カナダ13州・準州を含む95カ国・地域で使用可能。日本では認められていない。2017〜19年には毎年およそ16万枚余りが発行されていたという。現行デザインの免許証のうち、有効期限内のものは今後も使えるとしている。

先行した台湾旅券のローマ字表記は2003年、独立志向の強い民進党の陳水扁政権時代に始まった。21年1月から発行された旅券は台湾の正式名称「中華民国」が漢字表記で大きく記されているのは変わらないが、そのすぐ下の「REPUBLIC OF CHINA」はなくなり、国章を囲むように環状に小さくあしらう目立たない形に変わり、「TAIWAN」のローマ字表記がより目立つようになった。

台湾では政府系ファンドが筆頭株主の「チャイナエアライン(中華航空)」の改名も浮上している。海外で中国の航空会社「エアチャイナ(中国国際航空)」と混同されることが多いためで、民進党の議員団は国際的な認知度を高め、台湾の利益を守るため、飛行機の塗装や英語社名などの変更を盛り込む実施計画の策定・提出を交通部(交通省)に促している。(編集/日向)