フランスの国際放送メディア・RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)は8日、「日本が北大西洋条約機構(NATO)に入る可能性はどのくらいあるのか?」とする記事を掲載した。

日本の岸田文雄首相が29〜30日にスペインの首都マドリードで開かれるNATO首脳会議に出席することを検討していることが明らかになった。出席すれば、日本の首相として初めてとなる。

記事は、「ロシアのウクライナ侵攻は国際情勢、特に日本を取り巻く周辺情勢を大きく変化させた。最近、中露朝の軍事活動の連動が日本に大きな脅威となっている」とし、「この3つの国は地理的に日本に近く、核保有国であり、日本は日米軍事同盟だけでは日本の安全を保証することはできないと感じている」と指摘。フィンランドとスウェーデンがNATOに正式に加盟申請を提出したことに言及し、「ずっと中立的だった2国が今回の決定に踏み切ったのは100日以上続いているロシアとウクライナの戦争に対応するためで、ロシアの隣国である日本もNATOとの接近を進めている」と述べた。

また、「最近、日本とNATOのやり取りは非常に頻繁に行われている」とし、3月にG7サミットに出席するためベルギーを訪れた岸田氏がNATOのストルテンベルグ事務総長と会談したことや、4月に林芳正外相がNATO外相会議に日本の外務大臣として初めて出席したことを挙げた。

日本の外務省ホームページではNATOとの関係について、「日本とNATOは基本的価値とグローバルな安全保障上の課題に対する責任を共有するパートナーであり、今後も、互いに関心を有する分野及び地域において、安全保障環境の改善に貢献していくことが期待されています」と記されている。

ウィキペディアによると、現在の核弾頭保有数は米国が1600発/6185発(配備数/総数)、ロシアが1600発/6500発、英国が120発/215発、フランスが280発/300発、中国は不明で一部メディアによると280発/350発、インドが不明/130〜140発、パキスタンが不明/140〜150発、北朝鮮が20〜30発と推定されている。記事は、「最も打撃力のある兵器である核兵器の威力と抑止力から見れば、米国だけでは中露朝に比べて劣り、通常軍事力から見ても日米同盟だけで中露朝に対抗することは難しい。NATO諸国の核兵器と通常兵器を合わせて初めて中露朝を超えることができる」と指摘した。

また、森本敏元防衛相が「台湾に有事が発生した場合、ロシアや北朝鮮が日米戦力をけん制する作戦を行う可能性がある」との懸念を示していることに言及し、「日本が中露朝の3者から攻撃を受けた場合、日本には米国だけでなく、ロシアの西側にある欧州などからの支援や朝鮮半島にある韓国からの支援が必要になる」と述べた。

最後に、「ロシア外務省は3月21日、ロシアへの日本の制裁に対する報復として、日本との平和条約締結交渉の中止、北方領土問題などをめぐる交渉の中止を宣言した。スウェーデンやフィンランドがNATO加盟を申請し、韓国がNATOサイバー防衛協力センターに加盟し、日本のNATO加盟への考えを触発した。日本はまだ多くのNATO加盟の条件を満たしておらず、日本国内にも多くの法的制約がある。しかし、ロシアとウクライナの戦争は世界の触媒であり、NATOのアジアへの拡大志向が顕著になっていることから、正式なNATO加盟や、NATOの個別組織への加盟を検討する可能性もある」と指摘した。(翻訳・編集/刀禰)