タイが5Gネットワークの最大限の活用に本腰を入れている。16日には「タイ5Gサミット」が開催され、官民による「タイ5Gアライアンス」の成立も宣言された。タイにおける「5G活用」については、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)など中国企業の参画が目立つ状態だ。

タイ5Gサミットは、タイのデジタル経済社会省(MDES)、タイ・デジタル経済振興庁(DEPA)、世界的な通信業界団体であるGSMA傘下のGSMA APAC 5G産業コミュニティー、ファーウェイが共催し、出席者は1000人以上だった。

プラユット・チャンオチャ首相は基調講演で、タイ政府は5Gに関連する新製品やサービスの開発を奨励し、5Gを利用した産業環境を構築する考えを述べた。また、ファーウェイのような民間企業との協力を強化することや、官民の協業を推進し、5Gと各産業の融合を促すことで、タイの競争力を高めると述べた。「タイがアジア太平洋技術の5G技術のけん引者になる」ことを目指すという。

華為

プラユット・チャンオチャ首相



タイ5Gアライアンスを設立した目的は、産業用5Gアプリケーションの使用を促進することで自国の経済価値を高め、公衆衛生、セキュリティー、教育、輸送、工場管理、および現代農業におけるサービスシステムのアップグレードを実現することで、これらを通じてタイにおける生活の質、平等性、経済性を高める狙いがある。

構成メンバーはDEPA、タイ国家デジタル経済社会委員会(ONDE)、タイ国家放送通信委員会(NBTC)、タイ工業連盟、アドバンスト・インフォ・サービス(AIS)、トゥルー・コーポレーション(True)、タイIoT協会、タイ国電気通信協会などで、ファーウェイも創設メンバーとして、重要な役割を担うという。

GSMAのアジア太平洋地域責任者であるジュリアン・ゴーマン氏は「5Gアライアンスは東南アジアで初めて設立された5Gエコシステムアライアンスであり、タイにとって重要なマイルストーンだ。GSMAアジア太平洋地域は、世界をリードするICT企業であるファーウェイと協力し、タイの各業界における5G技術の応用を推進し、その潜在力を最大限に発揮することをうれしく思う」と述べた。

タイにおける5G関連では、ZTEも動きを見せている。ZTEは10日、タイ通信最大手のアドバンスト・インフォ・サービス(AIS)と包括的協力契約を結んだと発表した。ZTEはAISの5Gネットワークを、ビッグデータやAIの処理についての正確な自律的管理が可能になるようアップグレードするなど、主要技術の投入によりAISのネットワークの質を向上させ、AISの顧客に優れたユーザー体験を提供するとともに、タイをデジタル経済の最前線にするイノベーションを実現させる。



ZTEは、世界各地ですでに成功事例があるZTEならではのイノベーションの専門知識を武器に、AISの5G能力がさまざまな産業に拡大していく態勢を整えていくとの考えを示した。また、AISとZTEは、インフラおよびソリューション向けの研究協力と共同5Gイノベーションの拠点として、タイ初の5Gイノベーションセンターである「A-Zセンター」を建設して、業界の5Gアプリケーションなどの分野の成長を後押ししていく。(翻訳・編集/如月隼人)