中国のニュースサイトの観察者網にこのほど、「日本企業はなぜ中国への投資拡大を続けるのか」とする記事が掲載された。

記事はまず、日本経済新聞の報道を引用する形で、今年5月にはモーター大手の日本電算が中国浙江省平湖市に電気自動車(EV)向けの駆動モーターシステム「イーアクスル」の旗艦工場を建設すると発表したことや、化学メーカーの三菱ケミカルホールディングスが山東省青島市のグループ会社と関連会社が手掛けるリチウムイオン電池向け負極材の製造能力を現在の年間2000トンから1万2000トンに増強すると発表したこと、さらにそれ以前には、半導体洗浄液の世界シェアで約5割と首位の三菱ガス化学が中国に半導体洗浄液の新工場を建設して2022年前半にも稼働する計画で、中国での生産能力は年間9万トンとなる見込みであると伝えられたこと、大日本印刷が半導体製造に使う部材「フォトマスク」の生産体制を強化するため23年度までに日本、中国、台湾にある生産工場に100億円弱を投資して生産ラインを増やすと伝えられたことなどを取り上げた。

その上で、「こうした動向は、日本貿易振興機構(ジェトロ)が今年2月に発表した調査結果と一致している」と指摘。ジェトロが在中国日系企業1553社を対象にオンラインで実施した調査で、21年の黒字企業の割合は72.2%と、前年調査の63.5%から上昇し、07年以降の調査としては過去最高の水準になったこと、また約5割の企業が中国での累積収益額を中国国内での生産や販売などの能力拡張の投資原資として活用していることが分かったとし、「中国経済のパフォーマンスは力強いため、日本企業は、米中貿易摩擦と中国の人件費上昇という圧力の下でも、中国市場に楽観的な見方をしているようだ」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)