中国紙・環球時報は29日、「日本の首相がNATO首脳会議へ、何がしたいのか」とする記事を掲載した。

日本の岸田文雄首相は同日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席するため開催地のスペインに到着した。これは日本の首相として初めての出席となる。

これについて、常州大学教授で侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館元館長の朱成山(ジュー・チョンシャン)氏は「歴史は鏡であり、頭をさえさせるものだ」とし、「当時、日本の軍国主義者は『脱亜入欧』と『大東亜共栄圏樹立』の対外拡張政策に追随し、一歩一歩侵略戦争の邪道に突き進んでいた。今、日本はアジア国家として、なぜあえて災いの水を流しているのか?なぜ再び軍国主義の道を歩む必要があるのか?せっかくの東アジア地域の平和と安定をなぜ壊すのか?」と問いかけた。さらに、「20世紀の歴史の教訓が示すことには、戦争が最大の『人災』であり、侵略、拡張、略奪が戦争の源である。今日に至るまで、人類社会はすでに21世紀に入り、平和的発展は今や世界のテーマとなっている」とし、「東条英機などの軍国主義者が唱えた『大東亜戦争』はすでに歴史のごみの山に掃き入れられたのに、なぜ日本の軍国主義者は今に至るまでその魂を散らせないのか?なぜ日本にはいつでも戦争、暴力、恐怖を忘れない人がいるのか?なぜ日本には世界平和の流れに合わない人がいるのか?」とも問いかけた。

朱氏は、「これは歴史の悲劇を繰り返してほしくないという平和の問いだ」とし、「日本は歴史の教訓をくみ取り、アジア各国と平和に友好的に付き合い、アジアの平和と安寧を共に建設し、維持し、発展させるべきだ」と述べた。また、「歴史は往々にして驚くような形で存在し、再現される」とし、「近年、日本とNATOはひそかに合図を送り合って頻繁に相互に作用し、米国が主導する軍事同盟にあからさまに参加し、アジア太平洋地域の平和と安定をあおり、破壊し、アジアの人々を心配させている」と語った。

記事は、「米国は目下、世界覇権を推し進め、脅迫と制裁を大々的に行っている。いわゆる『インド太平洋戦略』はその一環である」とし、朱氏が「日本の右翼勢力は第二次世界大戦での敗北をずっと気にしており、いつか“戦後政治の総決算”が実現することを願っている。日本の岸田内閣は米国の『インド太平洋戦略』に便乗し、米国の覇権とインド太平洋戦略の“小さな子分”となって自らの軍事勢力を拡大することに熱中しているが、これは非常に危険なシグナルである」と述べたことを紹介した。

記事はまた、「軍国主義勢力が日本に残存していることは紛れもない事実であり、日本軍国主義が息を吹き返すことを警戒しなければならない」と述べた上で、「すべては教育によるものであり、日本政府の長年にわたる史実を歪曲した誤った教育がこの現象をもたらした重要な原因だ」「日本の歴史教育と史実とのズレはどんどん大きくなり、多くの日本人の戦争や歴史に対する認識に重大な欠陥を生じさせ、第二次世界大戦の歴史の中で誰が加害者で誰が被害者なのかさえはっきりしていない。ここ数年はますます『中国脅威論』を狂気じみて誇張し、自らの罪を認めず、他人を罪人に仕立て上げようとしている。侵略と加害の歴史を帳消しにし、同時に中国に汚い水を浴びせようとする卑劣な手口は見ていて恥ずかしいものだ」との朱氏の主張を伝えた。

朱氏は南京事件にも言及し、「動かぬ証拠が山のようにあり、大量の人証、物証が残されている。そのうち南京大虐殺の生存者の証言だけでも4000以上ある。現在も生存している南京大虐殺の生存者も60人以上いる。彼らはこの歴史の当事者であり、被害者であり、証言者である」「歴史は真実の存在であり、真実でないのは歴史ではない。われわれの前に置かれた重要な任務の1つは、南京大虐殺の歴史的事実をより多くの日本人と世界の人々に深く永続的に知らせることだ」と語った。

さらに、「日本の軍国主義はアジア各国に多大なダメージを与えてきた」とし、「私は国際平和交流に携わる中で、海外でアジアの他の国の被害者と同じ立場に立ち、日本軍の第二次世界大戦中の暴行を訴えた経験が何度もある」として南京大虐殺の生存者とともに、日本の東京、千葉、横浜、岡山などの都市での証言集会に参加したことがあると語った。

朱氏は、韓国から来た2人が日本軍に強制的に沖縄や三菱炭坑などに連行され、重労働で痛めつけられたことを今でも覚えていると話し、「国籍は違っても、日本軍に迫害されたのは同じだ」とした。そして最後に、「日本は自らの歴史的犯罪を直視し、反省しなければならない。NATOを束ねて軍事的台頭を図ろうなどとしてはならない。第二次世界大戦中に日本軍に無残に蹂躙(じゅうりん)された中国とアジアの民衆および世界のその他の平和を愛する人々は、歴史的悲劇が繰り返されることを望んでいない」と強調した。(翻訳・編集/刀禰)