2022年6月29日、中国経営報は「新エネ自動車革命の中で、日本製造業の最後の柱が危機に瀕している」とする文章を発表した。

記事は、日本が1965年時点ですでに新エネ車の研究開発を国家プロジェクトとしていたことを紹介。当初は多くの手段を講じて化石燃料に代わるエネルギーの模索を行っていたものの、結局ブレークスルーを果たすことはできなかったとした。また、日本は化石燃料自動車の中に電力システムを最初に導入した国でもあり、97年にはハイブリッド自動車を発表したとする一方で、「世界の電気自動車(EV)ブームの中で、日本は明らかに遅れを取っている」と指摘した。

そして、日本がハイブリッド車開発の勢いのままEV開発に乗り出さなかったのは「大きな戦略的ミス」であり、このミスによって日本の自動車工業は葬り去られるピンチを招いたとし、ミスを生んだ要因が2つあると伝えた。

まずは、日本において火力発電によって生じるエネルギーを動力源とするEVが環境に優しい乗り物であるという認識を持たれなかった点を挙げ、日本の業界がEVの開発に心血を注ぐことなく、ガソリンの消費とともに排気ガスの放出も低減できるハイブリッド車の開発に全力を注ぐに至ったとした。

次に、ハイブリッド車から水素燃料電池車へと移行しようとした点もミスであると指摘。2011年の福島第一原発事故によって原子力発電に対する不信感が強まったことで、原子力発電への依存を減らし、その代わりに水素エネルギー社会の建設を積極推進する方針が国によって打ち出されたとする一方で、水素エネルギー車は確かに環境に優しいなど多くのメリットを持つものの、水素の製造効率の低さ、保管の不便さといった技術的な難題の解決に長い時間がかかっており、近ごろでは水素燃料は商用車向けとし、乗用車についてはリチウムイオン電池自動車の開発を改めて重視せざるを得なくなっていると伝えた。

文章はその上で、「しかし時すでに遅しだ。世界のEV市場はすでに中国と米国がはるか先を進んでいる。トヨタ、ホンダ、日産といった日本のメーカーがEV計画を発表したが、現在の情勢ではもはや日本の自動車業界が再び自信を取り戻せる理由などない。むしろ、戦後に米国市場に参入した時のように、何もないところから始めた歴史を振り返らなければいけないのだ」と評している。(翻訳・編集/川尻)