2022年7月15日、韓国・韓国日報は「現代自動車が来年、『アイオニック(IONIQ)5N』の発売を皮切りに、高性能電動化車両ラインアップを本格的に拡大する」と伝えた。

15日に開幕した釜山(プサン)国際モーターショーで、現代自はEV(電気自動車)ブランド「アイオニック」の最新モデル「アイオニック6」を世界初公開した。モーターショーに先駆け、13日には「現代モータースタジオ釜山」で「Nナイト」イベントが開催され、同社Nブランドマネージメントモータースポーツ事業部長のWartenberg常務から「アイオニック5Nを23年に発売する」と発表があった。

「アイオニック5N」は現代自初の量産型高性能EV(電気自動車)で、EV専用プラットフォーム「E-GMP」の性能を限界まで引き上げるため、昨年から独ニュルブルクリンクでテストを行っている。動力系統(パワートレイン)は今年下半期に発売予定の起亜の高性能EV「EEV6 GT」(最高出力584馬力)と共有するが、「アイオニック5N」の出力がやや上回るという。E-GMPは最大出力600馬力でソナタ(180馬力)の3倍以上、ジェネシスG90(380馬力)、起亜スティンガー(373馬力)、ポルシェ911ターボ(572馬力)を上回る。「アイオニック5N」が発売になれば、内燃機関車を含む従来の国産車中、最速の車として記録されることになるという。

この「Nナイト」では、「アイオニック6N コンセプト」(プロジェクト名RN22e)も披露された。RN22eは、今回の釜山国際モーターショーで世界初公開されたEVセダン「アイオニック6」をベースに開発を進めるという。

更に、「ニュートロ(ニュー+レトロ)デザインを取り入れた自動車コンセプト「Nビジョン74」も公開された。水素燃料電池、高電圧バッテリー、電気モーターを採用した「水素電気ハイブリッド」車で、一度の充電で最大600キロメートル以上の走行が可能となり、停止状態から4秒以内に時速100キロに到達する加速力も備えるという。同社によると「Nビジョン74」は、1974年に設計まで終えながら技術的な問題で量産に至らなかった『ポニークーペ』のオマージュ」で、「アイオニック5」が「ポニー ハッチバック」のデザインを継承したのと同様に、現代自の新しい遺産(ヘリテージ)とする考えだという。

韓国では昨年4月に導入された「安全速度5030」という政策により都市部の自動車の制限速度が引き下げられ、一般道で時速50キロ、学校周辺や住宅街などで30キロとなった。そのため、この記事には韓国のネットユーザーから「どうせ5030なのに、どんどん車を高性能にしてどうするの(笑)」「市内の道路はみんな5030なのに、毎日高速道路に乗れとでも言うのか」「スピードを出して走れる所もない国で、無意味だね」「韓国の道路では高性能の車なんて必要ない。ブレーキがよければそれでいい」「どうして速い車が必要なのか分からない。普通の道路で30〜50キロ、高速道路でも80〜110キロなのに、どこで乗れって?」「高性能より長く走れる車を造ってほしい。走りながら充電できるとか」「スピードを出したって事故率が高くなるだけ。速い車なんて危険なだけ」など、「高性能」へのこだわりを疑問視するコメントが殺到している。(翻訳・編集/麻江)