華為科技(ファーウェイ)は20日から22日にかけてシンガポールで開催中の「華為世界グローバル金融サミット」で、金融分野についての取り組みなどを紹介した。金融関連の世界的大手との提供や、金融機関へのサービス提供もすでに進めているという。

同サミットのテーマは「完全コネクテッドかつ完全インテリジェント、グリーンなデジタルインテリジェンス金融の共同構築」だ。ファーウェイとしては、金融業界はデジタル移行の複雑さや多様性に直面していると認識しており、だからこそデジタル時代にあって中核となる競争力を構築すべきと考えているという。

ファーウェイのデジタル金融軍団の曹衝最高経営責任者(CEO)は基調講演で、デジタル技術はこれまでも金融業界の発展を推進してきたと指摘。現状におけるデジタル技術の急速な進歩の実例としては、「2022年、われわれのAIコンピューティング能力はZflops時代に本格的に突入した」と紹介した。「Zflops」とは、1秒間に1の後に0を21個つけた数の回数分の浮動小数点演算を行うことを意味する。

曹CEOによると、AI技術の急速な発展に伴い、金融は「超個別サービス」の時代を迎える。2025年までに、1000億を超える物理的コネクションが金融サービスとその向上を後押しするようになり、製品とモデルが次々に出現する。ユーザーが納得する金融サービスを提供するために、金融機関側はますます大量のデータのリアルタイム処理や複雑なネットワークの運営と管理を遂行せねばならない。金融機関にとっては「チャンスと試練が共存している」状況になる。

ファーウェイは金融機関が獲得すべき能力に関連して三つの提案をした。まず、金融機関顧客の意思決定をリアルタイムで反映させる機能を構築する。そのためにはマルチクラウド関連の技術が重要さを増す。また、技術とプラットフォームをより開放的にして、ビジネスの進展をよりスピーディーにせねばならない。

次に、自動運転技術を応用したデジタルインフラにより、環境配慮型で持続可能な発展を後押しする。金融機関に高効率や高利便性、高性能な機能をもたらす。そのために、複数の技術あるいは異質な技術の組み合わせ、さらにはハイブリッドマルチクラウドの連携を促進する。

第3点としては、FPGGP(Financial Partner Go Global Program、スマート金融パートナー全世界進出プログラム)の概念に基づいて、さまざまな業種による世界規模の提携を進める。世界に向けて事業を拡大したい金融機関には必要なソリューションを提供し、同時にソリューションを共有することで、ローカル向け業務も拡充して顧客によりよい金融サービスを提供する。

ファーウェイは同サミットで、テメノスと共同で開発した「デジタルバンク2.0ソリューション」を発表した。テメノスはスイスに本社を置く、金融機関向けソフトウェア開発の世界的大手だ。同ソリューションはテメノスのオープンプラットフォームを利用するなどで、業務にとって必要な措置を迅速に稼働開始させ、オンライン化効率と顧客満足度を大幅に向上できるという。

ファーウェイは金融機関との提携としては、シンガポールのDBS銀行とのイノベーションセンターの設置などを紹介した。

ファーウェイによると、同社はすでに世界60以上の国と地域にある金融機関2000社以上にサービスを提供している。うち49社は、世界ランキング100位以内の金融機関という。(翻訳・編集/如月隼人)