2022年7月22日、韓国・ハンギョレ新聞は、19日に初の試験飛行に成功した韓国型戦闘機「KF-21」にまつわるさまざまな指摘を検証する記事を掲載した。

「KF-21」の試作機は19日午後3時40分ごろ、慶尚南道・泗川の空軍第3訓練飛行団滑走路を離陸し30〜40分間飛行した。「韓国型戦闘機事業開始から21年で初飛行に成功し、韓国は世界8番目の超音速戦闘機開発国に近付いた」と評価されており、今後4年で約2200回ほどの飛行試験を行って性能や空対空武装の適合性を確認し、26年から本格的な量産に入る計画とされている。

記事によると、今回の試験飛行は日本でも報じられたが、一部のネットユーザーからはKF-21が時速400キロほどで飛行したことについて「ゼロ戦(第2次世界大戦時の日本軍の戦闘機)より遅い」と指摘する声が上がったという。これについて記事は「試験飛行の特性を理解していない発言だ」とし、「初の試験飛行は離陸と着陸の性能確認に焦点が当てられる。KF-21の最高速度は時速2200キロとされており、最終的に飛行性能が検証されるのは26年ごろになる見通しだ」と説明している。

また、韓国の軍や専門家の間では「航空先進国でもない韓国が莫大な費用と時間を費やして戦闘機をつくる必要があるのか」「性能検証済みの米国の戦闘機を購入した方がはるかに安くて安全だ」「性能の良いアウディが買えるお金があるのに、なぜ長い時間をかけてソナタを開発するのか」など、国産戦闘機事業自体に懐疑的な声が多かった。さらに、KF-21が部分的にステルス機能を搭載した4.5世代戦闘機で(米国などは6世代を開発中)今後30年使用するには型が古すぎる点、部品の国産率が65%ほどである点も指摘されていたという。記事はこれについては「全ては戦闘機の独自プラットフォームを確保するため」だと説明している。

米国から購入した戦闘機は、故障時の修理に米国の許可が必要となる。米国は戦闘機を売った後、部品と修理、性能アップグレードで多額の利益を得ており、部品の価格は上昇し続けている。部品と修理の問題は「価格」だけでなく「空軍の戦闘力」にも影響を及ぼす。米国から部品を取り寄せて修理するのに半年から1年かかるケースもあり、その間は任務を遂行できない。さらに、性能向上のため韓国産ミサイルを搭載しようにも米国の許可が必要となるため、先端兵器システムの開発に支障をきたすという。

こうした問題は全て、国産戦闘機を開発して独自プラットフォームを確保することで解決する。米韓同盟を強調し自主国防への言及を避けてきた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領も、19日のKF-21初飛行成功を「自主国防に向かうための快挙」と強調したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「約20年前にまいた種がようやく実を結んだようでうれしい」「自主国防のためには避けられない道。開発費は他国への輸出で回収すればいい。韓国ファイト」「いくらかかっても何年かかってもいい。米国の隷属から抜け出すにはやるしかない」「周辺国の脅威に立ち向かうには韓国の技術で先端兵器をつくらなければならない。たくさんの税金が使われるとしても自主国防の道に進むべき」「高いお金を出してアウディを買い続けることはできない」「米国の最新戦闘機を買ってくるのは、ランボルギーニを販売価格でレンタルするようなもの。故障しても解体できず、技術移転もないのにいいカモだ」など、国産戦闘機開発事業を支持する声が多数寄せられている。(翻訳・編集/堂本)