2022年8月3日、韓国・ノーカットニュースは「米国以外は全てぎくしゃく…孤立する尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の外交」と題する記事を掲載した。

記事はまず「尹政権がウクライナ侵攻を理由にロシアの制裁に積極的に賛同したのは避けられない選択だった」とし、「韓国の外交は米韓同盟を軸としており、どの政権でも程度の差はあれ同様の決断をしていただろう」としている。ただし、「ロシアより敏感な事案である中国との関係となると、話は変わる」とし、「尹大統領は候補時代、『韓国国民は中国が嫌い』などの発言で中国を刺激した」と指摘している。

尹大統領は就任後も、米韓首脳会談やインド太平洋経済枠組み(IPEF)、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議などを通じて「反中色」をあらわにしてきた。大統領室経済首席秘書官の「脱中国」発言などが代表的で、これらを受け中国側の韓国に対する態度もこれまでの「様子見」から「攻撃的」に変わったという。中国は連日のように、米国主導の半導体サプライチェーン「チップ4(Chip4)同盟」への懸念を表明し、「THAAD(高高度防衛ミサイル)3不」問題まで持ち出して韓国に圧力をかけているという。

日本との関係についても、記事は「少なくとも日韓関係では改善の糸口を見つけられると期待されていたが、これも雲行きが怪しくなっている」と指摘。尹政権は日韓最大の懸案である元徴用工問題を解決するため官民協議会を発足させるなど積極的に動いているが、日本は相変わらず「韓国が解決策を用意するべき」との立場を貫いている。

最近支持率が急降下している尹大統領に日韓関係で譲歩する余裕はなく、日本もそれを意識し歩み寄る姿勢を見せていない。「関係のこれ以上の悪化を阻止する」ことが尹政権の現実的な目標となっており、先月26日に大法院(最高裁)に意見書を提出(元徴用工訴訟の判決に基づく日本企業の資産の現金化の時期を遅らせるため)したのもその一環とみられている。

記事は「わずか数カ月前まで韓国は北朝鮮を適切に管理し、中国やロシアとも良好な関係を築いていたが、現在は米国を除く全ての周辺国との関係がぎくしゃくしている」とし、「こうなると韓国は米国に頼らざるを得なくなり、中国とロシアとの関係がさらに悪化する。そしてさらに米韓同盟を強化するという悪循環が生まれる可能性が高い」と指摘している。

さらに深刻な問題は、尹政権が「敵」としたことで北朝鮮の脅威が再び高まっているが、尹政権には相応の対応手段がないことだという。中国・ロシアとの関係が悪化すると、北朝鮮から核実験などの挑発があった際に国連安保理での協力が期待できなくなる。しかし尹政権は、今月末に再開される米韓合同演習を「国家総力戦の概念となる戦区級」と意味づけるなど北朝鮮を刺激し続けているという。

最後に記事は「一部では、バイデン米大統領が11月の中間選挙で敗北した場合、局面転換を図り北朝鮮との対話に積極的になる可能性があると指摘されている」とし、「その場合、北朝鮮の通米封南(韓国を排除し米国と交渉する)戦略が復活し、韓国が米国にまで“パッシング”されて孤立化する可能性もある」と警告している。

韓国のネットユーザーからは「就任から数カ月でこの状況なら、3年後には世界の仲間外れになっているのでは」「文在寅(ムン・ジェイン)政権のときは外交の王と言われていたのに」「一瞬にして韓国の外交を50年は後退させた」「だから国のリーダー選びは慎重にしなければならない」「良いか悪いかは別として、中国・ロシア・日本は韓国の経済パートナー。彼らと手を切れば国民が苦しむことになる」「今の韓国は米国にもお荷物と思われている」など、尹政権への厳しい声が多数寄せられている。(翻訳・編集/堂本)