中国メディアの参考消息網は4日、「アジアの複数の国が競って半導体産業を支援、米国は巨大な資金投入でシェア拡大図る」と題する記事を掲載した。以下はその概要。

米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)の7月31日付の報道によると、米国は半導体分野に巨大な資金を投じるが、それは世界の他の場所でも一緒だ。

報道は、「米国の半導体生産の拡大に向けた巨額支出計画は『世界の至るところで半導体生産の奨励措置がすでに実施されている』という厳しい現実を考慮せねばならない」と述べ、「米国の取り組みの独特さは1回限りの巨大な金額の投入、約770億ドル(約10兆4100億円)の補助金と税控除がこうした部品の生産奨励に用いられることにある。だが、他の国、特にアジアでは数十年前から政府の資金を投入し、有利な管理措置を導入した上、さらに多くのことを計画している」と指摘した。

一連の強力なインセンティブを有する韓国は、5年間で約2600億ドル(約35兆1500億円)の半導体投資を奨励したいと考えている。日本は国内の半導体収入を増やすため約60億ドル(約8100億円)を投じているところだ。

米国のコンサルティング会社の関係者は「各国は数に限りのある半導体メーカーを奪い合うと同時に、人材や安定したインフラ、サプライチェーンを拡張する必要がある」と語った。

米国半導体工業会(SIA)によると、半導体生産能力の約4分の3はアジアに分布している。米国が占めるのは13%だ。米国が新たに打ち出した奨励措置について、業界の幹部、議員、半導体アナリストは「米国に先端工場を設ける際の大幅なコスト削減に役立つ」と語った。

数十年前、米国と欧州は世界の半導体生産分野でより大きなシェアを占めていた。SIAによると、現在、先進的な工場を建設して10年間運営すれば、米国のコストは台湾、韓国、シンガポールを約30%上回る。中国との開きは50%に達する可能性がある。SIAはまた、「政府の補助あるいは補助の不足は、コストの差の大きな一部分を占める」と述べた。

サムスン電子は最近、今後数十年でテキサス州に約2000億ドル(約27兆400億円)を投じ、11の半導体工場を建設する可能性を示した。米国の多額の補助金の利用を模索する可能性がある他の大手には、台湾積体電路製造(TSMC)、グローバルファウンドリーズなどが含まれる。

韓国は、7月に発表した新たな半導体産業支援計画の内容の一つとして、大企業の半導体設備投資に対する税制優遇を拡大する。日本の新たな半導体支出計画の一部分は、昨年発表されたTSMCの数十億ドルの価値がある工場のコストを相殺するのにすでに寄与している。(翻訳・編集/野谷)