中国共産党系の環球時報(電子版)は9日、「米中の半導体戦争に巻き込まれた台湾企業は慎重になるべき」とする記事を掲載した。筆者は中国福建省漳州市にある閩南師範大学両岸一家親研究院の王建民(ワン・ジエンミン)名誉院長。以下はその概要。

先ごろ台湾を訪問したナンシー・ペロシ米下院議長は、半導体製造大手、台湾積体電路製造(TSMC)の劉徳音会長と面会し、米台の半導体協力について話し合った。中国と米国が戦略的に競い合い、米国が中国に対して「半導体戦争」「テック戦争」を仕掛ける中で、TSMCの動向が注目されている。

世界の先端半導体の92%を生産し、グローバルファウンドリー(半導体委託生産)市場シェア55%のTSMCは、米国が重点的に注目し続けている対象であり、米国は同社を利用して中国の半導体産業の発展を妨げ、封じ込め、扼殺(やくさつ)することをたくらんでいる。

6月末には、米半導体大手マイクロン・テクノロジーが発表した売上高と利益の見通しが市場予想を下回り、株価は一時7%下落。半導体市場が不況サイクルに入るとの懸念が強まった。

こうした複雑かつ新たな状況下で、特に米国が中国に対して半導体戦争を仕掛け、サプライチェーンにおける「脱中国・中国排除」を推し進める中、台湾の半導体企業は、将来の投資について、より現実的かつ客観的な判断と選択を行う必要がある。中国の半導体企業が将来的に困難を突破し、より大きく、より良い発展の見通しがあることを十分に認識する必要がある。加えて、中国市場は極めて重要であり、くれぐれも「米国重視・中国軽視」をしたり、米国主導の「チップ4」に軽々と加わったりするようなことをしてはならない。(翻訳・編集/柳川)