韓国のウォン安が日本の円安と同様に止まらない。主要紙は「最近の急激なウォン安は世界的なドル高によるもので、韓国だけの問題ではない」としながらも、短期対外債務の急増を懸念。「金融不安を触発しかねない」として、「安全ベルトしっかり締めろ」と警鐘を鳴らした。

聯合ニュースによると、7日のソウル外国為替市場でウォンは前日比12.5ウォン安の1ドル=1384.2ウォンで取引を終えた。終値としては2009年3月30日(1391.5ウォン)以来、約13年5カ月ぶりの安値水準となった。

最近のウォン安ドル高は、金融危機の時ほどの急激な様相を呈している。8月12日、1ドル=1302.4ウォンだった為替相場は、約1カ月で80ウォン以上ウォン安ドル高が進んだ。

ウォン安を受け、朝鮮日報は社説で「年初来の下落幅(12%)は主要31通貨で8番目に大きい。韓国経済がそれだけ対外環境の変化に弱いことを示している」と指摘。「輸出やエネルギーへの依存度の高い韓国経済は、コロナ長期化、ウクライナ戦争、中国の景気低迷などによる世界貿易の低迷、原材料価格急騰の衝撃が特に大きい」と憂色を深めた。

さらに「年初来8月までのエネルギー輸入額(185億ドル=約2兆6000億円)が前年同期比で92%急増したため、8月までの貿易赤字が247億ドルとなり、過去66年で最高を記録した」と言及。「為替当局が貴重な外貨準備高をつぎ込み為替防衛に乗り出しているが、力不足だ」と嘆いた。

社説は「償還期限が1年以下の短期対外債務の割合が10年ぶりに外貨準備高の40%を超えたことも軽視できない」とも注目。「韓国の外貨準備高は4000億ドルを超え、対外債務よりも対外資産が多いため、通貨危機を心配する状況ではない。だが、ウォン急落は物価上昇を招き、弱者階層の生活苦に拍車を掛け、外国人の投資資金流出につながり、金融不安を触発しかねないという点で経済の『危機警報』と見るべきだ」と訴えた。

今後の見通しについては「米国は当面、利上げを継続する方針を明らかにしている。ウォン安を制御するためには、韓国も米国に追随し、利上げを行わざるを得ない状況だ。エネルギー需要が大幅に増える冬季には貿易赤字はさらに拡大する可能性が高い」と分析。「こうした条件での無理な為替防衛は、貴重なドル資産を浪費するだけとなりかねない」と論じた。

その上で「すべての経済主体が苦痛に耐えなければならないことを示している」と強調。「政府と韓国銀行(中央銀行)は最高の警戒心で緊密な政策協力を通じ、外国為替・金融市場の安定策を探るべきだろう」と主張した。(編集/日向)