中国とインドは、未確定の国境線を巡り対峙(たいじ)していた軍部隊の一部を撤収させた。15日と16日には、ウズベキスタンのサマルカンドで上海協力機構(SOC)が開催され、出席する中国の習近平国家主席とインドのモディ首相の個別首脳会議も行われる見込みだ。

中国外交部の毛寧報道官は9日の定例記者会見で、インド紙の質問に対して「双方の軍最前線部隊は8日に、(対峙していた)ジアナン・ダバン地区からの撤退を開始した。これは一時期以来、両国が外交軍事の各階層で繰り返し行った話し合いの成果であり、中印国境地帯の平和と安寧を促進するために有利だ」と説明した。

毛報道官は、話し合いの成果の具体例として、中印第16回軍司令官会議を挙げた。同会議の結果については、中国国防部(国防省)が7月28日に、「政治指導を堅持し、両国指導者の重要な共通認識を着実に実現する」、「大局に着目し、両国関係の回復の流れを推進する」、「見解の相違を有効に管理し、問題解決の前に国境地帯の安全と安全を確実に維持する」、「意思疎通と対話を保ち、双方が受け入れられる解決策を可能な限り速やかに達成する」と説明していた。

中印両国の国境は、約3600キロに渡り双方の主張が異なっている。2020年6月にはラダック地方にまたがる地区で両軍が衝突した。双方とも火器の使用は控えたが、棒などを使った殴り合いになって少なくともインド兵20人、中国兵4人が死亡したとされる。中印両軍の衝突で死者が出たのは、1967年以来だった。

その後、双方は最前線に配備する兵力を増強した。双方はその後、話し合いを続けて、一部地域からの軍部隊の撤収を実現させたが、それでも国境地帯にそれぞれ5万人以上の兵力を配備し続けていたとされる。

中国国防部が7月28日に双方の合意事項を発表した後も、双方の緊張が再び高まる事態は発生している。中国国防部の譚克非報道官は8月25日の定例記者危険で、米印両国の特殊部隊が10月にヒマラヤ南麓で合同演習を行うとの報道があったことについて、「国境問題は中印両国間の問題だ。双方はあらゆるレベルで効果的な意思疎通を維持しており、二国間対話を通じて事態を適切に処理することで一致した。われわれは、中印国境問題へのいかなる形の第三者の介入にも断固として反対する」と、強く反発した。(翻訳・編集/如月隼人)