ロイター通信はこのほど、消息筋の話として、バイデン米政権が半導体製造装置および人工知能(AI)向け半導体の対中輸出規制の適用対象を来月に広げる計画だと報じた。中国紙・環球時報(電子版)は13日、これについて専門家の見方を伝えた。

ロイター通信によると、米商務省はこれまでに米国の半導体製造装置メーカーであるKLA、ラムリサーチ、アプライド・マテリアルズに文書で輸出制限を通知しており、これに基づく新たな規制を公表する考え。14ナノメートル以下のプロセスを用いる先端半導体を製造する中国の工場に半導体製造装置を輸出することを原則禁じ、同省から個別に許可をもらえれば輸出が可能になる。同省は先月、半導体メーカーのエヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)にも文書を送り、特定のAI用半導体について中国への輸出を原則禁じている。

環球時報によると、通信業界のベテランオブザーバーである項立剛(シアン・リーガン)氏は、同紙の取材に応じ、「短期的に見れば、米国の規制は、中国が14ナノメートル以下の半導体生産ラインを確立するのを妨害し、中国企業が半導体生産設備を購入する際に遅延したり、購入すらできないという状況を招き、中国に現実的な影響を及ぼすことになる」とした一方で、「中国の半導体産業が独自の科学研究技術に基づいた生産能力の確立に力を入れているのは、まさに米国の圧力があるためだ。高性能の画像処理用演算プロセッサ(GPU)の対中輸出禁止は、短期的には、中国のAIや高性能計算に一定の影響を及ぼすことになるが、中国には現在、GPUの設計と研究開発を行っている企業が20社ある。この観点から言えば、米国の輸出制限は、米国企業が市場を急成長している中国企業に譲渡することを意味している」との見方を示した。(翻訳・編集/柳川)