独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは24日、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻をめぐり、「プーチン氏がウクライナで核兵器を使用したら何が起きるのか」と題する記事を掲載した。

記事はロシアのプーチン大統領が先日、核兵器の使用を示唆する発言をしたことを取り上げ、そうとは言え多くのアナリストは「実行に移す気がある」とは考えていないと説明。その上で「ロシアが核兵器による攻撃を始めた場合に生じるかもしれない状況について仏AFP通信が専門家にインタビューを行った」とし、「小型の戦術核兵器を使うか」とのテーマをめぐって「1発あるいは複数の戦術核兵器を配備するかもしれない」「ロシアがウクライナで戦術核爆弾を使うなら、その目的はウクライナを脅して降伏させる、あるいは交渉に従わせること、加えて西側の同国支持者を分裂させることだ」との指摘があったことを紹介した。

戦術核兵器について記事は、「戦術核兵器は戦場に限定的な影響を生むための設計。一方、戦略核兵器は全面戦争に勝つためのものだ」などと記している。

そして「西側国家は戦術的核攻撃への対応においてかねてより曖昧で、直面する選択肢も複雑だ。米国、北大西洋条約機構(NATO)は核の脅威のほのめかしを前に軟弱に見られたくはないが、ウクライナ戦争がより広範で破滅的な世界核戦争にエスカレートすることも回避したい」と述べ、専門家らは「もしプーチン氏が核兵器を使えば西側に他の選択肢はなく、対応あるのみだ。この対応はNATOによるものであって、米国単独ではない」と表明したと説明。ある核政策専門家は「いかなる対応も『プーチン氏の軍事状況がこうした打撃によって改善を得られず、同氏の政治、経済、個人的地位に影響が及ぶこと』を確保せねばならない」との考えを示したという。

記事はまた、「米国はNATO諸国に戦術核兵器を配備しており、ロシア軍に対して相応の対応ができる」とし、米シンクタンクの関係者が「これは米国の決意であり、ロシアにその行動の危険性を指摘するものだ」と述べる一方、「ロシアの核による報復を招く可能性」に言及したことを伝えた。さらにもう一つのリスクとして「NATOの一部加盟国は核による対応を拒否し、プーチン氏にNATOの同盟弱体化という目的を達成させるかもしれない」ことを挙げ、専門家から「より通常の軍事、外交方式でロシアの核攻撃に対応し、ウクライナにより多くの武器を提供してロシアを攻撃することが効果的だろう」との指摘が出たことを紹介した。

前述のシンクタンク関係者は、「ロシアの核兵器使用はインドや中国などこれまで西側の対ロ制裁への参加に消極的だった国をさらなる制裁に加わるよう説得する機会を提供するかもしれない」とも述べたという。(翻訳・編集/野谷)