インターネットデータセンター(IDC)が発表した報告書によると、2022年上半期には、中国の折りたたみスマートフォン製品の出荷量が前年同期比約70%増の110万台を超えた。スマホ市場の出荷量が前年同期に比べて減少傾向にある中、折りたたみスマホという細分化された分野は急増傾向が続いており、一部の製品は供給が需要に追いつかない状況だという。

折りたたみスマホとは、柔らかいディスプレーなどを用いてディスプレーが曲がるようになっているスマホのことで、大画面の視覚効果と折りたたんだ時の携帯性の2つの利点を兼ね備える。折りたたみ方を見ると、現在は横折りでディスプレーが内側になるタイプ、横折りでディスプレーが外側になるタイプ、縦折りでディスプレーが内側になるタイプなどいろいろなものがある。

折りたたみスマホのもたらす新鮮な感じは、折りたたむというスタイルそのものだけにとどまらない。折りたたむことから派生した「新しい楽しみ方」が、ユーザーにこれまでの平面ディスプレーのスマホとは完全に異なる使用体験をもたらし、スマホの概念を押し広げた。

折りたたみディスプレーはユーザーに「ドラマ視聴の新スタイル」をもたらした。ユーザーの周さんは、「今使っている折りたたみスマホをひっくり返して『テント型』にして置くと、画面が外側のディスプレーにロックされるので、それでドラマや動画を見ることができる。スマホスタンドはもう要らなくなった」と話した。

自撮りが好きな楊さんは、「縦折りのスマホは自撮り好きな女の子にとってはまるで次世代の『自撮りの神グッズ』のような存在。ディスプレーを折りたたんで自撮りに最適な角度を見つければ、ディスプレーの下半分がスタンドに、上半分がリアルタイムのモニターになって、両手が完全に自由になる」と話した。

動画アプリを見る際には、マルチウィンドウ(分割画面)機能があれば、ユーザーは1つのアプリで複数のコンテンツを同時に見ることができる。スポーツが大好きなユーザーは、「今使っている折りたたみスマホでは、咪咕視頻などのようなスポーツ系動画アプリで複数の動画に対応できる。マルチ画面で2つの試合を見比べながら同時に見ることができ、大事な瞬間を見逃さないし、どちらを見ようかと悩む必要もなくなった」と話した。

ここ数年、折りたたみスマホ産業が急速に発展した。華為技術(ファーウェイ)、vivo、OPPO、小米(シャオミ)などのメーカーが引き続き折りたたみスマホを打ち出し、製品はバージョンアップと最適化を繰り返して、さまざまなタイプの新製品が続々と発売された。

専門家は「折りたたみスマホは、スマホ産業の中ではまだ細分化された分野に過ぎず、市場での動きを長期にわたって見る必要がある。折りたたみスマホのビジネスエコシステムの構築と改善は一日にして達成できるものではない」との見方を示した。

実際、折りたたみスマホの使用中に起こったさまざまな不具合の体験を発信するネットユーザーも多い。スマホのハード面の指標を見ると、本体の構造的な制約により、折りたたみスマホは重さ、バッテリー、放熱性能、ディスプレーの耐衝撃性などで、平面ディスプレーのスマホにまだかなわないという。

価格を見ると、折りたたみのスマホは同レベルのスペックのフラットデザインスマホに比べて価格がかなり高く、これが多くの消費者に「様子見の態度」を取らせる主な原因にもなっているという。

折りたたみスマホという細分化された分野には今後も大きな課題が横たわる。折りたたみスマホを話題のコンセプトから多くのユーザーの日常的な選択へと発展させるには、折りたたみスマホ産業関係者が歩むべき道のりはまだ遠そうだ。(提供/人民網日本語版・編集/KS)