林芳正外相が都内の日本記者クラブで記者会見し、国交正常化50年の節目を迎えた日中関係について「建設的かつ安定的な日中関係を双方の努力で構築していく必要がある」と指摘。「ハイレベルで意思疎通を進めることが重要だ」と述べ、岸田首相と習近平中国国家主席による首脳会談開催の必要性を強調した。

また「日中両国は地域・国際社会の平和と繁栄にとって、ともに重要な責任を有する大国だ」とし、率直な対話を積み重ね共に協力すべきだとの見解を明らかにした。

林芳正外相は、「50年前の今日、日中両国は共同声明を発表し、国交正常化を実現させた」と指摘。「主張すべきは主張し、協力すべきは協力していく。建設的で安定した両国関係の構築に取り組んでいく」と強調した。

コロナ禍もあり3年余り途絶えている対面での日中首脳会談について、「今は何も決まっていない」としながらも、「様々なレベルで調整が進んでいる」と明かした。11月にインドネシアで開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の際の会談の可能性が高まっている。

林外相は、ロシアによるウクライナ侵攻と同国の東部・南部4州で強行した「住民投票」について、「ウクライナの主権と領土の一体性を侵害し、国際法に違反する行為であり、威圧がまかり通る弱肉強食の世界に戻ってはならない」と指摘。その上で、「力による一方的な現状変更はいかなる場所でも同様だ」と述べ、東シナ海や台湾周辺での中国の威圧的な行動を批判した。

韓国との関係にも触れ、「日韓間には過去の朝鮮半島労働者問題や慰安婦問題など山積しているが、未来志向で緊密に対話し、未来志向で取り組みたい」と語った。

このほか、来年、広島で開催されるG7サミット(7カ国首脳会議)に言及「唯一の被爆国として世界の核軍縮に貢献したい」と語った。(八牧浩行)