2022年10月31日、環球時報によると、米国が対中半導体輸出規制を強化する中で、中国はオープンな姿勢を維持して世界の大手半導体メーカーをサプライチェーンに取り込むべきだと中国の専門家が語った。

記事は、米国による対中半導体輸出規制の影響によって、半導体製造に用いるリソグラフィ装置大手のオランダASMLは今年7〜9月期の受注が減少し、アムステルダム証券取引所の株価も大きく下落したと紹介。米国はASMLを含む欧州の半導体関連企業を対中制裁に抱き込もうとし、ASMLが中国に旧式のリソグラフィ装置輸出を禁止するようオランダ政府に働きかけているものの、ASMLはこの要求を拒み続けているとした。

そして、米国は世界のリソグラフィ装置市場で60%以上のシェアを持ち、7ナノ以下のプロセスに必要な極端紫外線(EUV)リソグラフィ装置を世界で唯一生産できるASMLを対中規制に抱き込むべく圧力をかける重点ターゲットとし続けているものの、世界の他の半導体メーカー同様、ASMLは政治的な理由で中国での莫大な利益を手放すつもりがなく、中国市場が自社のみならず世界の半導体サプライチェーンにとって重要であることを認識していると伝えた。

その上で、新型コロナによる半導体供給不足が一段落した世界の半導体業界では需要の軟弱化、生産過剰という新たな変化が生じたと指摘。インテルなど多くの大手メーカーが今年7〜9月期に減益となり、世界最大のシリコンウエハー受託生産企業である台湾TSMCが年末までに一部EUVリソグラフィ装置の稼働を停止する見込みであるほか、マイクロンも23会計年度の設備投資を約50%削減するともに材料調達を減らすことを発表し、韓国のSKハイニックスも減産し始めたとしている。

記事によると、中国の半導体業界コンサル企業、芯謀研究の顧文軍(グー・ウェンジュン)チーフアナリストは、「中国は世界最大の半導体市場、輸入国であり、半導体設備や材料の需要は急速に高まっている。中国の市場規模は持続的に増加しており、業界が低調な状況において中国市場の地位は一層高まっている」とした上で、米国による対中半導体規制に対し、世界の大手企業内部で中国との協力推進、対中投資拡大派と対中投資削減派とに分かれている状況の中、中国の産業界はオープンな姿勢を保ち、日本、韓国、オランダなどのメーカーが中国の半導体サプライチェーンに参加して難局を乗り越えるよう奨励すべきだとの認識を示したという。(翻訳・編集/川尻)