2022年11月7日、中国メディアのZAKERは、日本の製造業の2大支柱である自動車産業と電子産業が「真逆」の方向に進んだとする文章を掲載した。

文章は、日本の電子産業が衰退に向かっているのに対し、自動車産業は依然強みを保っているとし、そこには2つの産業におけるロジックと発展の道のりの違いが背景として存在すると紹介。「1990年代より、電子産業は業界の常識をひっくり返すような革新が起こったのに対し、自動車産業は技術の連続性が保たれた」とした。

そして、日本の電子産業はまさにこの「業界の常識をひっくり返すような革新」によって徐々に崩壊していったと指摘。まず、製品製造のモジュール化を挙げ、モジュール化により安定的な生産が実現し、生産のハードルが低くなったことで多くのライバルが出現するようになったと説明した。また、電子製品の世代交代がハイペースになって耐久品から日用消費財へと性質が変化していったとし、丈夫で長持ちする製品よりも十分な品質で低価格の製品が好まれるようになり、日本の電子産業が持っていた優位性が失われていったと解説した。

一方で、自動車産業については、最近こそ従来の概念を覆すような電気自動車(EV)が台頭しつつあるものの、産業革命期の産物である化石燃料車が依然として産業の主力として生きており、日本が依然として強みを発揮できる環境にあるとしたほか、自動車は構成部品が非常に多く、工程も複雑なため電子製品のようなモジュール化も難しいと伝えた。さらに、電子製品とは異なり、使用寿命の長さも消費者から引き続き重要視されており、日本の自動車産業にとっては大きなアドバンテージになっているとした。

また、経営面においても日本の電子産業と自動車産業は明らかに異なる点があると指摘。自動車企業の経営はオープンで、付加価値の最も大きな部分は自社に残した上で、残りの部分についてはサプライヤーの参入を認めているのに対し、電子製品企業はより閉鎖的で、垂直的な製造体制を重視して、サプライチェーン全体を囲い込んできたと論じた。

そして、垂直的な生産体制は、部品製造に特化したサプライヤーによる大規模生産や生産能力改善によるコスト削減が得られないために、日本の電子産業は終始価格面で劣勢に立たされたのに対し、日本の自動車産業は「経済連合会」のスタイルを採用し、サプライヤー間でコンペを実施するなどして各サプライヤーの能力を高めるとともにより緊密な提携関係を構築してきたと伝えた。(翻訳・編集/川尻)