2022年11月30日、環球時報は、中国の電気自動車(EV)関連企業がタイ市場への参入攻勢を仕掛けていることを報じた。

記事は、タイのEV企業フェニックスが28日、中国の愛馳(AIWAYS)と戦略提携協定を結び、今後5年間で愛馳から15万台のEVを調達するほか、合弁企業のAIWAYSタイを設立して愛馳のタイ国内事業運営、タイ国内での充電スポット、バッテリー交換スポット、組立工場の設置を行うと紹介。中国のEV企業としては最大規模となる海外での戦略提携協定であるとし、タイ国内の経済系メディアが「両社の提携は大きな潜在力を持つタイのEV市場に新たな活力を注入する」と報じたことを伝えた。

また、両社の提携は中国のEVブランドが近年進めるタイ市場進出の縮図でもあるとし、ここ数年でBYD、長城汽車、合衆、愛馳などが続々と東南アジア市場進出の布石を打っていると紹介したほか、タイ国内ではEVを1台につき約25万バーツ(約98万円)の購入補助金が得られることもあり、市民によるEVに対する興味が日増しに高まりつつあり、今後数年でタイのEV市場が大きく拡大する見込みだと紹介している。

さらに、先日行われたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議期間中にタイがASEAN地域におけるEV生産拠点となる決意を示し、タイ政府が30年までに自動車の総生産高に占めるEVの割合を最低30%とする目標に向けてEVの生産、販売を大々的に支援していると紹介。タイのエネルギー政策計画局(EPPO)局長が「中国企業を含むあらゆる外国自動車メーカーによるタイへの投資、EV製品の開発を歓迎する」と語り、愛馳の李輝(リー・フイ)副CEOが「中国企業はタイで工場や研究センター建設などいろいろ試みて、タイを東南アジア市場に向けた重要な支点とすることができる」との見方を示したことを伝えた。

記事は、長城汽車が今年1〜9月にタイで8000台以上のEVを販売し、タイ最大のEVブランドになっているほか、現地に年産8万台の生産拠点を建設したと紹介。BYDもタイを含む東南アジア地域でSUVのATTO3を発表し、タイの若年層の人気を集めているとした。さらに、自動車用バッテリーの世界大手・寧徳時代もタイの企業と戦略提携覚書を結び、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域においてバッテリー関連の業務提携を行うと伝えている。(翻訳・編集/川尻)