独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは17日、ドイツ経済研究所(IW)によると、ドイツの自動車生産は中国の脅威にさらされているとする記事を掲載した。
ロイター通信の報道として伝えたもので、IWの報告書によると、ドイツへの中国からの車と部品の輸入は今年上半期に75%急増したが、貿易は逆に低迷し、欧州最大の自動車生産拠点に対する圧力の高まりを示した。
今年ドイツ市場にいくつかの中国ブランドが参入し、計8ブランドとなったが、国内で販売される自動車のわずか1.5%を占めるにすぎない。
独BMWの電気自動車(EV)「iX3」など中国以外のブランドが中国で製造した自動車も輸入増加に寄与した。
この研究は、欧州連合(EU)欧州委員会が、国家補助金の恩恵を受けている中国から輸入されるEVに対する関税導入の是非について調査を開始した数日後に行われた。
報告書によると、世界第2の経済大国へのドイツからの車と部品の輸出が今年上半期に21%減少し、中国への輸出全体の8%超の減少の4分の3を占めた。
報告書の執筆者によると、かつてドイツの自動車生産を支えてきたビジネスモデルである高品質な自動車の大陸間輸出がますますプレッシャーにさらされている。ドイツのメーカーはここ何年もの間、ますます多くの生産を中国に移転しており、現在では、かつては抵抗力があったプレミアムクラスの生産も増えている。より広い意味では、自動車はますますアジア製品になりつつあり、2000年には約31%であったのに対し、昨年は全自動車の60%近くがアジアの国で生産された。
欧州はこの分野での重要性を失いつつある。世界の自動車生産トップ10に入るのはドイツとスペインだけだ。2000年にはフランス、英国、イタリアも含まれていた。
ドイツの自動車メーカーが1980年代に中国市場に早期に参入したのは、相対的に粘り強かったおかげだ。(翻訳・編集/柳川)