中国メディアの中国新聞網は、中国自動車市場での電気自動車(EV)などの新エネルギー車の販売競争が激化している現状を紹介した。

記事は初めに、年明けからの各自動車メーカーの動静を紹介した。1月1日には小鵬汽車(シャオペン)が最新のフラッグシップモデルである高級ミニバン「X9」を発表した。続いて5日には、吉利汽車(ジーリー)がサブブランド「銀河」でBEV「E8」を発表した。7日には「東風納米(NAMMI)」が小型EV市場初進出のモデル「納米01」を発表した。25日にはBMWが新型「5シリーズセダン」のEV、「i5」のロングホイールベース仕様車を中国市場で発売した。これらを受けて記事は「1月31日までに新エネルギー車だけでも10種類以上の新モデル車が市場にリリースされた。専門家の統計によると、24年の自動車市場では152の新モデルの新エネルギー車の発表が予定されている」と伝えた。

記事は自動車市場の現状について「新車が相次いで発表されるのと同時に値下げ競争が激化している」として、テスラや小鵬など16社以上が1月に期間限定サービスや特定のモデルの値下げを行っていることに触れ、「注目すべきは、ほとんど値下げ競争には加わらない理想汽車も、1月12日に全モデルの3万元(約62万円)値下げを発表するなどで参加していることだ」と紹介し、各社がそれぞれ販売台数と売り上げの確保に力を注いでおり、価格競争はしばらく続くもようだと伝えた。

次に記事は、新エネ車販売競争の背景にある要素として、「新エネ車向けの電池の原材料価格も下落している。炭酸リチウムの価格は22年末から1トン60万元(約1238万円)から10万元(約206万円)まで下がった。専門家によると、1キロワット時当たり50元(約1000円)コストが安くなり、70キロワット時のバッテリーで1万7500元(約36万円)の節約になる」ことや、「国内市場では需要不足と供給過多の矛盾した状況が続いている。中国自動車工業協会の予測によると、24年の自動車販売台数は約3100万台とみられ、輸出の約550万台分を引くと中国国内では2500万台くらいしか販売されないことになる。これは17年の中国市場の販売台数を下回る計算になる」ことを紹介し、「ほとんどのメーカーが昨年の販売目標台数を達成していないのに、理想汽車のように24年も売上台数を113%増の80万台に設定するなど、ほどんどのメーカーが下方修正していない」と指摘した。

また、専門家の意見として「現在の新エネ車市場では、テスラ、BYD(比亜迪)、理想、広汽埃安(AION)の4社以外は利益を上げていない。1月初めに高合汽車の操業停止というデマが市場に流れたのも、同社の販売台数が約4200〜4300台で壁にぶつかっていることに起因する。この状況が改善しなければ新エネ車の繁栄を継続させるのは難しい。企業は一定の売上台数が見込める状況下でコストダウンや設備投資による規模の拡大により、競争が可能になる」として、その対策として「経営改革により効率を上げること」や「テスラのように国際的な競争力をつけて海外市場へと拡大すること」などを挙げた。(翻訳・編集/原邦之)